2011
03.07

P1010069こんなには咲けとは願っていないのであります。

桜ならば春をあきらめていっせいに咲いてしまえとおもうのでありますが、梅はひそやかに咲いてほしいのです。

が、散歩のとちゅう、どの梅の木も梅の匂いを発散させて咲いているのでした。

梅にさそわれて古本屋の店先をのぞいたりしました。

エロ本のおいていない昔からやっている、気難しそうな老人がやっている古本屋です。

そこで、毒薬の本をかいました。

読んでいたら妙な気持ちになるんですね。

たとえば植物から毒をとりだしたとしたら、その毒薬をどうやって使うのだろうかと。

自分に使うか、相手に使うか。
これは大変なことでありますよ。

とても古い本で、どの植物の、たとえば根っこにはこういう効果のある毒が含まれているから、どのように抽出すればイイのかということまで書かれているのであります。

拳銃を拾ったに等しい本なのでありました。

セックスの指南書のようでもあり、それは、たとえば愛する人がいたとして、その女の運命を自分は握っているのだという気持ちにすらさせてくれるのであります。
「しぬぅっ!」
とわなわなと痙攣する女のカラダを抱きしめているような気分にさせられる一冊なのでありました。

これは今年は山に入らなければ…と思いったのであります。
毒薬草を摘みに。

いや私に買われたからいいようなものであります
キチガイに買われたら…あれっ、私は正常でしたっけ?

それもこれも梅の花の匂いのためかもしれませんです。