2011
06.16
06.16
開運料理のセミナーが近づいているので、まずは料理のリハーサルをしたのであります。
小人数の料理に慣れてはいても、20人分だと味つけとか、いろいろと戸惑うことがあるかもしれませぬ。
まずはいつもの分量をつくり、これの何倍なのかを目安として知っておくべきだとおもったのであります。
ひよこ豆とパスタ。これに謎の開運エッセンスの調味料を加えるだけ。
イタリアで、このひよこ豆の料理には救われたものです。
コセンツァという古い街のリストランテで食ったのですが、それまではひどい粗食だったのです。コセンツァの街にはいると、霧雨が古い建物や教会や橋などにまとわいつくように這っていたのであります。気温は低く、つま先まで凍えるほど。広場にあつまる野良犬も毛を逆立てて暖をとっていました。
温かな食べ物に飢えていました。
そういうことをうったえて出されたのが、このひよこ豆のスープパスタ。
心の底までしみいるほど、やさしく温まる一品だったのでありました。
ただ心配なのは、セミナーに参加する人たちが、そういう思い出の共有者でないこと。
「あらあら、豆料理ね」
とイギリス北部の貧村でだされた料理だと思われたらイヤであります。
「参加者は、じぶんたちは頭のいい人だとおもってますから、そのおつもりで」と担当者に釘を刺されたことが、いまになってプレッシャーになっているのであります。