2011
11.27

ジャンパーのポケットに、このような小石がはいっておりました。

直径3センチほどの石灰岩です。
いつか海で拾ったものを、そのままにしていたのでありましょう。

私メは、このような蒐集癖があるのかもしれませんです。
城ケ島から持ち帰った巨石もそうでしたし…。

と、ここまで思い出してから、ハッとしてジャンパーのポケットをあらためて調べました。
ありました、ありました。

この小石を拾ったときに、その穴に挟まっていた豆石です。

おそらく小石のちょっとした窪みに豆石が挟まって、それが波のいたずらで、くるくる回転し、ヤスリのように小石に穴を開けたのでありましょう。

そうです。
岩陰で、たしかにこの豆石がまわっていたのを発見し、珍しいので拾ってきたわけです。
石灰岩ですから、穴が開くまで、そんなに日にちはかからなかったことでしょう。

男と女のようであります。
いやいや、穴にハマるという意味だけではなく、偶然のように異質なモノ同士が出会い、こすりあってお互いを受け入れるような体質に変わっていくということが、です。

「あなたとわたしは、ぜんぜん合わないと思うの」
という気持ちが、
「あなたとでないとダメかも知れない」
という心の変化は、男と女の間ではそんなに珍しいことではございません。

むしろ、
「わたし、最初のHでイケたのははじめてかも」
というほうが、マレでございましょう。

男と女は、付き合った時間じゃない、内容の問題だよ、なんてことを、どこかで聞いたことがありますが、しかし時間も重要であります。

この小石と豆石のように、お互いに異質で、心の隙間は最後までピッタリとは埋まらなくても、お互いに異質だと認め合いながら、それでも相性を育てていけるものであります。
Hも同様であります。
馴染むという感覚は愛に匹敵するものであります。

むろん、どーにもならない相手も存在いたしますけれど。

この小石と豆石は、今後、オノ家の家宝となるような気がいたしますです。

2011
11.26

税務署等に提出する、会社の申告書なのであります。

三期目でやっと黒字になりましたけれど、まだまだ税理士さんにお願いするほどまで到達しておりません。

よって、決算書から申告書に至るまで、代表取締役たる私メが作成したのでありました。

じつは、いぜん、それは20代前半のことでありますが、会社に勤めたことがございまして、三か月で辞めたのでしたけれど、その間に、経理のほとんどを覚えたのでございます。まぁ、集中力だけが私メの取り得でしたから。
いまではぜんぜんダメですけどね。

その会社で、私メは経理部ではございませんでしたが、経理部にそれは可愛い子がおりまして、そういうスケペ心の副産物として、貸借対照表や損益計算書などを習得したのでありました。

占いを学んでいるときは、その経験を活用しまして、小さな会社、5社の帳簿ずけをして糊口をどうにかしていたのであります。1社から月々5万円の手当てなので、なかなかの身入りでありました。
調子に乗って、学びたての占いの知識で、経営コンサルタントみたいなアドバイスなんかもくっちゃべったりしまして、でも、なかなか好評だったような気もいたします。
社員が帰り支度を始めたあたりに出向き、経営者と寿司をつまみながら、相談に乗ったりして、いま考えると汗顔モノでございますです。

そういえば占い師たちの確定申告書の作成をモグリでやっていた時期もございます。

こうしてみますと、人生にムダはないのかもしれませんですね。
いろいろな経験が活きているような気がいたします。

でも3期目となりますと、取引も増えて、だんだんと重圧になってまいります。
忘れていることも多々ありまして、顔が真っ赤に火照るくらいに頭を使いました。

こうやって手塩にかけて会社を可愛がりますと、いま騒がれているオリンパスとか、
「どこが悪いんだよ」
と同情してしまいますです。
外人の元社長だかがしゃしゃり出ているのをみると、ぶん殴りたくなるのであります。

私メも会社のお金でギャンブルしてみとうございます。
100億円も融通してくれるって、いったいどれほどの儲けがあるのでありましょうか。

福本銭もそこまでの効力はないでありましょう。

2011
11.25

今年は気温が高く、まだカメ子は冬眠できずにいるのであります。とっくに食欲はなく、しかし生ぬるいために眠ることができずにゴトゴトと動き回っている状態。

来年の春まで体力をキープできるか心配であります。

中後年になっても愛欲のおさまらない人々のようだと言えば、叱られるでしょうか。

若い頃は、恋愛とは10代か20代まで、せいぜい30代の前半くらいまでがボーダーだと信じて疑いませんでしたのに、その30代のお仕舞い頃から、ほんとうの快楽付きのただれた恋愛が始まるとは驚きの事実なのでありました。

「落ちつけ!」
と、自分をたしなめるのでありますが、冬眠を忘れた亀のように、イイ歳をしてお女性とのお遊戯に心をそそられたりするのであります。

が、やはり老いが忍び寄っているためか、どこかひんやりした熱情なのであります。

男に比べ、しかしお女性はまだまだ熱い。

お女性は冬眠しない亀さんなのかもしれませんですね。

これは、せんじつ江の島でみかけた八方睨みの亀さん。

冬眠もせず、つねに周囲に気を配っているとは、お疲れ様であります。

私メは、もはや周囲に配慮することもなく、その日、その時の自分の好色だけに忠実であるようであります。

きっと若い奴らからは、汚らわしい老人だとみられているのではないかと、ニヤリとしてしまいます。
「大人は汚い!」
なんて言われそうでありますです。

それにしてもカメ子はいつおとなしくなるのか。
暗い場所に移動して、強制的に冬眠を促さなければならないと思ったりしているのであります。