2011
11.17

海から引きあげてきた『霊石』とは、これであります。

ガレージでしずかに乾燥しているのでありました。
手のひらをあてると、あたたかくも冷たくもなく、代わりに、ジーンと弱い静電気のような何かを感じるのでありました。

石というものは、これでけっこう凄いものがございます。

むかし、鎌倉の長谷寺の洞窟内から拳大の石を持ち帰ったところ、悪いことが連続し頭痛や吐き気までしたことがございます。
慌てて返しましたが、返したとたんに肩が軽くなったことを記憶しておりますです。

が、この霊石は心にやわらかさを与えてくれるようであります。

「まあま、ガレージなんかにおいて、恐ろしいこと…!」
と霊能者は眉をひそめるかも知れませんですね。

しかし、霊石とはいっても、石は石。
甘えさせてはいけません。
海から引きあげてやったのは私メであります。
すこしは恩を感じてもらいたいものなのでございます。

でも祟られてもつまりませんです。
今晩はボンジョレヌーボの解禁日。
羊の肉とワインとで、霊石を祭るのでありました。

これで、私メの不道徳もすこしはおさまるのか、それともさらに刺激的な悦びをプレゼントしてくれるのか。
いまからワクワクしているのでありました。

獅子座流星群が夜空に展開しているらしいのでありますが、そういう時は岩や石などにその「気」が降臨するという説もございます。
無軌道の流星群の影響には注意が必要。
石をガレージに置いているのも、その理由かもしれませんです。

何をもって『霊石』とするかを知りたいところでありましょう。
これはいろいろと難しいのでありますが、簡単に判断するのは、眺めていると、つい、うとうとと眠気を誘うような石。これを霊石と見て間違いはありませんです。

霊石のなかでも「貴石」と申します。

見ていて「やる気」を呼び覚ます石は「活石」でありますが、これは注意が必要。一時的に金運などが上昇いたしますが、体力をいたずらに浪費し、やがては病に至るからであります。態度も傲慢になったり粗野になるものであります。

難しいようでありますが、一週間も、石を見て歩けば、なんとなくカラダで分かるものであります。

お女性も同じかも知れません。
いや男もですけど。

心が安らぐ相手をもって「貴人」とするわけであります。

おやおや、もう霊石の効果が出たのでありましょうか。