2012
03.24

ふた月という時が経過しても、スペインでの食事が美味かったと思えないのであります。

固いパンを割ってつくったサラミのハムのサンドイッチがいちばん美味かっただけで、他の料理は味も盛り付けも、不合格でありました。

旅行パンフには「グルメの国スペイン」などと書かれていますが、帰国したいまとなっては白々しい記事にしかうつりませんです。

そこで、自分で作ったのが、画像のパエリアでございます。
けれど、美味いのかそうでないのか、本物に失望した私メの舌ではなんとも言えないのでありました。

40代のお女性と情交中に、彼女の膣周辺の陰毛に、ぎしっと白毛が生え並んでいるのを発見したとたんフニャーンとなってしまい、それきり彼女とは不能関係になったときのように、潜在意識のなかで「スペイン料理は最悪」という観念が固定化してしまっておるようで、もう醤油をぶっかけて食う以外なかったのであります。

日本にイタリア料理店は多くても、スペイン料理店が少ないわけだよな、などと納得できるのでございますです。

世界一の美男美女のお国でありますから、メシの不味さなどぜんぜん気になりませぬ。
どんなに努力しても、スペイン人の美しさにはかなわないでありましょう。

つまり、日本人はスペインは回避して賢明なのかも、でありますです。
メシが不味いし、自分たちの醜さに首をくくりたくなるからであります。

かようなことを思いつつ、パエリヤを食うのでございました。

そういえば、通訳の黒ンボで富士額のホセさんは、
「地震と津波と放射能は大丈夫だったか?」
とモツ臭い口で尋ねたことがありました。
「高校野球にうつつを抜かしているくらいだから平気だろう」
と答えたら、
「サッカーにすればいいのに」
と意味不明なことを言っておりました。

スペインはアメリカ寄りですが、それでもヨーロッパ特有のアメリカ嫌いの精神は残っておりまして、野球はアメリカのスポーツだからということを言いたかったのと、パエリヤを食いながら合点したのでございます。