2012
05.06

近くの山に登った同行者から、
「車になかに忘れ物があった」
と、近くにきたついでに、渡されたものが、画像のタオルであります。

「ああ、汗をふいたまま車に置き忘れたのだ、ありがとう」
と受け取ったものの、たんすの引き出しを開けたら、そのときのタオルは洗濯されてしまわれていたのでありました。

「えっ?」と、おもわず手にした、もう一枚のタオルを見たまま、「じゃぁ、これは誰のもの…?」
私のではないとすれは同行者のものであります。しかし、同行者は自分のモノではないから、私に渡したわけでありますから、だとすれば第三者が車に投げ入れたものでしょうか。

いいえ、そんなことは考えられず、だいいち奇妙なのは、同じ柄のタオルという符合であります。

やはり、私のモノなのでありましょうか…。
時間旅行したタオルかもしれません。

登山中に、私がふたつに分かれ、もう一人の自分はまだ山中をさまよっているのかもしれません。
それとも、年老いた私が未来から、このタオルを車のなかに、そっと忍ばせたと空想してしまうのであります。

もう一人の自分が存在するという想像は悪くありません。

占いで当たり外れだけを取りざたされておりますが、もう一つの楽しみは、別の自分に気づくことであります。
「あなたは事務処理能力にたけている」
という判断があった場合、アートの分野で一旗上げようと志している人にとっては「当たっていない」と思いたいところであります。
が、「自分には事務処理という能力もあるのか」と受け止めると、アートの分野に進んだとしても、様々なアーティストたちを雇い入れるというプロダクション的な方面に進出するルートも見えてくるのであります。

否定したい占いこそ、じつは開運へのアプローチなのかもしれませぬ。

などと、思いつつ、それでも私メは、ふたつの同一のタオルから目が離せないのでありました。