2012
06.19

不倫にかぎらず、恋愛全般で、最後に醜くなるのは、お金の問題かもであります。

「あいつには何百万円かけた」
とか、
「どれだけ高価なプレゼントしたか分からない」
と、大のおとなが地団駄踏む姿を、占いという職業柄、何度となく目にしてきておりますです。

男は、かけたお金の元を取ろうとする習性があるのかもしれませぬ。

「聞いて聞いて」とお女性が、こんな話をしてくれたことがございます。
「ビックリしたって驚いたってないよ」とファックス用紙を差し出したのであります。
数字が記されておりました。
男が、いつ、どんなものを贈ったか、その金額まで明記してあったのであります。
「これを、返せだって、どーする?」

どーするって聞かれてもこまりました。
「どーしました、これらを」
と尋ねましたら、
「とっくに売っちゃったわよ」
「質屋に?」
「ウン。質屋さんじゃなくて、ネットオークションだけどさ」

男の気持ちも分かるのであります。

お女性には、カラダを与えるという感覚がございます。
「カラダだけが目的なの?」
「抱かせてあげたのだから、あれを買ってよ」
など聞くと、よほどカラダに自信があるのだなぁと、ヘンなところで感心するのでございます。

男には……、いやいや、すべてではないでしょうが、私メなどは、
「抱いてやった」
という感覚がございます。
でありますから、カラダだけが目当て? と迫られると、フンとそっぽを向いてしまうのでございますです。

優しすぎる男ほど、むりをしてお女性にプレゼントしたり、ご馳走したりして、そのじつ家計は火の車なのでありましょう。借金までするという男も存在いたしましたっけ。

話は違いますが、専業主婦は、自由になるお金ってあるのでありましょうか。
いつぞや「わたしは電車賃さえないのよ」とこぼした奥さまのパスモをチャージしてあげたら、とても感謝されました。千円ですけどね。

そういう主婦が恋に堕ちて、何もかも男に出費してもらわなくてはデートも出来ないという関係になった場合、はたして「不倫の裁量」という秤にかけられたとして、
「よーし、合格。不倫してよし!」
と太鼓判を押されるのか否か…。

主婦も、お金は男が出して、当然だと思うのか。「だって抱かせてあげてるのだから」という理由で。

このネジレた気持ちというか観念が、最後に、良い想い出となるか、どうかに影響するような気がしてなりませぬ。

イイ想い出を作るために恋をするわけではないにしても。