2013
10.10

ロメオや、大きくなったら何になるんだい?
理想のメスはいるのかな?

昼下がり、ロメオに語りかけるのでありました。
そういう苦悩を持たない犬はしやわせも不幸せもないのかもしれませぬ。

運命は飼い主にゆだねられているのでございましょう。
「オノさんはわたしを軽んじている。真面目に向き合おうとしない。官能でごまかしている」
「オノさんは、お金になる相手にはモミ手で接している」
という、投げつけられた言葉が、ふと頭を過るのでありました。

「オレのことを好きだから、そういう踏み込んだ言葉をはなつのであろうか」とボンヤリと言わせるがままにしていたものでありました。

そういう態度だけはすまいと思っていましたのに、自分がいつしかそういう態度をしていたと言われたことに、相手の感情の棘を知るのでありましたけれど、かような場合には言わせるだけ言わせておくべきで「いやいや、これはその方の誤解と申すモノ」と反論するや、相手は半狂乱になるでありましょうから、「いちいち、ごもっとも」とうなづくしかないのであります。

と、思いつつも、たしかにお女性と仕事以外には、まったく興味がそそられないことも事実であります。

まるで犬と同じだなと、ロメオの頭を撫ぜるのでありました。
メス犬と餌を目的として生きているとしか思えないからであります。

ロメオは去勢しておりますが、それでも大の女好き。
人間のお女性の匂いが好物であることも、私メと同じでありますです。

「オノさんは勝つことばかりを意識している。そういう人はかえって敵方を有利にさせてしまうのよ」

それはどーでありましょうか。
私メは、攻撃的ではございますが…そうか、それはおセックスのことかもですね。
「ほかの男よりイイだろう?」
などと、男ならばごく普通の言葉を拡大解釈してのことでありましょう。

が、月一の十傳スクールも今度の土日で10回目。
六時間ぶっ通し講義で、私メは自分の限界を計っているのだと自覚する次第であります。
受講生の方々を巻き添えにして申し訳ないと思うのでありますが、限界まで自分を追い込まないと達成感を覚えない性質なのであります。

そこは犬とは異なるところかもです。
「老後になったらどうするの?」
とロメオを抱えながら自分に問うのでありました。