2015
10.06

十傳スクールで借りている会場のドアの外から、隣のホテルの非常階段が眺められるのであります。

喫煙コーナーになっていて、たまにこんな風景が眺められ、心を潤してくれるのでございます。
客室の清掃係なのでしょう。
午前中の部屋の掃除の合間に一服。
目が合うと、軽く会釈し合いますです。
「ひと仕事すみそうなの?」
と言葉を交わすわけではありません。
けれど「そちらも大変そうね」みたいな笑顔がかえってまいります。

私メも以前、旅館で住み込んで仕事をしておりましたから、このようにしゃがんで煙草をふかす時間の、なんと至福かをよーく理解できるのでございます。
「きっと、良い事があるよ、そのうち」
「だとイイけどね」
これも妄想の会話であります。

しばらく受講生の方々と雑談しておりましたら、彼女はふたたび客室でベッドメイキングをはじめたのか、姿が消えておりました。

つかのまの情景でございました。