2015
12.11

一滴でもアルコールが入ると、足の親指まで真っ赤になる左党のお方から、画像のお酒をいただきました。

呑兵衛じゃない人はお酒を知らないからなぁ。なんて軽く見ていましたが、どうしてどうして、これが美酒というか霊酒なのでありました。

妙に元気になり、カンが冴えるではありませぬか。

どうやら、あまり手に入らないという貴重なお酒らしく、それをガブガブ。
以前、1954年モノのワインをいただいた時も、「へぇ!」てな具合にガブカブいただきましたけれど、貴重なヤツを手元に置くと落ち着きを失う性分なものでして、今回もまたイッキに空っぽ。

私メだけの統計ですけれど、お酒が好きな易者は男女とも少ないよーに思っておりました。
有能な易者はお酒に弱いものだと決めておりまして、私メはその点でも劣等感にさいなまれていたのであります。

ずいぶん昔ですが、ボトルを二本開けたときもありました。
その時は、駅から自宅への帰り道を忘れてしまうほどしたたかに酔ったものでございます。

その劣等感を和らげてくれたのが鷲尾明蘊師でありました。
12月の最後の講義が終わると、勤労会館の食堂で、ささやかな忘年会か催されたのであります。いちいち自販機でつまみとか、お代わりのお酒を買うのがシラケましたが、年に一度、鷲尾先生とお酒を呑み、世間話をするのが習わしだったのでございます。
「わたしも以前は良く飲んだものですよ」
と鷲尾先生。
赤い顔をして、八丁堀の事務所に戻っていかれる痩身のお姿が、いまでも目に焼き付いております。

白濁の霊酒を胃に流しこみつつ、ふといにしえの想い出に浸りました。
ときは、いつのまにか過ぎ去るものです。
あれから二十数年も経っているのでありますから。

「平日のお昼にスクールを開講してください」
との声が集まっております。
「ふーむ」
と思考するのでございました。