2017
09.27

奇門遁甲は東洋占術であります。

甲尊があり、乙丙丁の三奇があり、その下に、戊己庚辛壬癸の六儀があるのは、遁甲を構成する基本であります。

ところが、甲尊は、単独で存在するのではなく、六儀の六つの干が甲尊に変身するのであります。三奇の高貴な干は、けっして甲尊になることはできませぬ。
徳川の将軍家が水戸や紀伊など御三家から候補されるのとは、意味が異なりますです。どこの馬の骨ともつかぬ奴が将軍になるよーな感じでしょーか。

これは中国の歴代の皇帝の出自が、じつは不明であることと無関係ではないのではないかと勝手に思っている次第であります。

おそらくトルコあたりの移民が攻め入り、歴史を改ざんし、代々の皇帝であると伝えられたフシがあるよーにも思えますです。
これはカバラ占術にもあることでして、占いにも、その真実の匂いを残しているのかもしれませぬ。

ここで専門外の中国史を論じよ―などと大それたことは考えてはおりませぬ。
ただ、遁甲の甲尊が、六儀から選出された点に注目したいのであります。

遁甲の最奥義に、実星観測を影響させる秘儀がございます。
甲乙丙などの干も十二支も虚星であります。
アジアは湿気の関係で、ヨーロッパのような実星観測には無理があるために、虚星をもって「星」としているのであります。

つまり、虚星と実星を絡めた遁甲が存在するのでございます。

これを私メは、ひそかにまとめておるのであります。
公開はいつになるかは分かりませぬが、
「黙伝窟」
と名付け、十傳スクールを卒業した皆様と研究しあえたら楽しいだろうなぁと夢見ている次第であります。
スクールではいま、遁甲を干支の記号遊びにしてはいけないということを、なんとなくお伝えしているのであります。
「どうだ、俺様はスゴイだろう」
と遁甲のロジックを知ったかぶりする段階から、次の段階へとステップアップするためにも効果的かもしれませぬ。

黙伝窟…けっして他言してはならないという意味の造語であります。