2019
10.07

すがりつくよーにバッタが私メのズボンにしがみついているのでございました。

暖かいからなのか、臭くて、それがお好みの臭いだからなのか、バッタは離れよーとしないのでございました。

何年も前に終わってしまったお女性から、
「プレゼントの約束を守ってください」
とメールテロがくるよーな感じでありましょーか。
即座に切り捨てれば良く、もちろん心では切り捨てているのでありますが、いつもの悪い癖が首をもたげてしまうのであります。やさしい対応から、それは始まり、結局は、お女性を朝鮮人のように喚かせてしまうのでございます。

なんと、バッタはクルマを追いかけてきたのでありましょーか。

こーなると怖くなりますです。
ストーカー。

狂気に憑りつかれたお女性を連想いたします。
むろん、お女性だけでなく、ストーカーに化せば、男の方が悪質かもではありますが。

このバッタを「可愛い」と受け止めるか、「殺さねば」と反射的に身構えるかは、それぞれ、それまでの人生経験によるものかと存じますです。

以前の私メだったら指で弾き飛ばし、落下したところを靴底でアーメンして差し上げたはずでございましたが、老いたせいか、成長したためか、完全無視を決め込むのでありました。

心が分かったのか、しばらくしてバッタはへなへなと羽ばたき、次なるところに、しがみつきに飛び去っていったのでありました。

バッタがいなくなってから、はじめて、
「あれは虫の知らせでは」
とか
「死んだ女の生まれ変わりでは」
などとバカげた妄想にとらわれるのでありました。