2019
12.17

渡り鳥のヒナをカゴに入れて飼育すると、その時期が来ると、その鳥は、親鳥が教えてもいないのに、渡っていく方角に頭を向け、羽ばたく仕草をするそうであります。

誰が、そんな実験をしたのか分かりませんが、むかし、本に書いていたのを思い出しつつ、北へ向かう東北新幹線の車窓から、ながれゆく風景をぼんやり眺めていたのでございます。

そして、カゴに入れた渡り鳥は、はげしく興奮し、死んでしまうそーであります。

長寿老人が増え、彼らもまたあの世に渡れないために、路上で喧嘩をしたりしているのでありましょーか。

いや、私メも、根拠もなくモリオカに帰郷する回数がたびたびとなり、実家のリノベに手を出していることも、渡り鳥のよーな何かが作用しているのかもしれません。

あるいは危機を察知しすると、沈む船から逃げ出すネズミのように、2020年に発生する災害かなにかと関係しているのでありましょーか。

こまかな雨の中を、まるで雲のなかの旅客機のよーに走る列車はガラーンと空いておりまして、私メと、通りを挟んだ座席の老嬢二人連れだけでございました。

「もは、こっちに帰ろーかな」老嬢の会話が聞こえてまいりました。

もしかすると、その会話が無意識に耳に入り、帰巣本能という思考があたまにスパークしたのかもしれません。

やがて、心地よい揺れにさそわれて夢の中へと旅立つのでございました。

Webスクールの人気が予想以上でありまして、すこし締め切りを伸ばしてみよーかと思いますです。イブまでと。