2020
01.27

断易のお道具に、「神蓍(しんし)」なるものがございますです。

左の画像が、ソレ。
私メが朱に塗ったものでありますが、白木の「神蓍」のご予約を承りますです。

一個、税込みで22.000円。

製作までに二か月ほど要しますが、30箱注文したのであります。

この神蓍。占いの専門店にもなくなりまして、大きなヤツしか入手できないというのが現状であります。

が、このたび作製を注文したサイズは、5センチ×4.5センチ×25.8センチ。鷲尾先生から譲ってもらったモノと同規格であります。

以前から十傳スクールの受講生の皆様から、
「神蓍は手に入らないものでしょーか?」
とのお問い合わせがたくさん寄せられておりました。

そこで、モリオカの実家のリノベを依頼しているお方に相談していたのでありました。

右の画像のように、ガラスがはめ込まれ、押さえ木が外れるようになるのでありまして、まさに完璧。

残念ながら、8面体のサイコロは入っておりませんです。

私メも先輩に言われたことがございます。
「道具を揃えれば、勉強の理解する速度が断然違うものよ」
と。

「お問い合わせ」から予約を受け付けますです。

2020
01.26

郷里に居りますと、不思議なことが起こりますです。

ある温泉施設で湯上りに岩手牛乳を飲んでおりましたら、
「イクラさま。イクラ〇〇子さま」
のアナウンスがございました。

「えっ?」
飲んでいた牛乳壜から口を離しましたです。呼び名に記憶がございました。
「伊倉〇〇子は小学生の同級生の名でありました」

まもなくヨタヨタした老婆が娘に付き添われて、ベンチに腰かけていた私メの前を通り過ぎ、受け付けて娘が「イクラです」とお辞儀しておりました。

違いました。
いや、違っているはずであります。

私メの前を通り過ぎた老婆は同姓同名の人違いのはずであります。お女性ゆえ、同級生は結婚し名字が変わっているはずですし、だいいち、反抗的な挑発的な目の色ではなく…。

が、老婆は、ほんのつかの間、私メを、
「あれ?」
の表情を見せたのであります。
誰だったかな、いつぞや会ったことがあったような、という表情でございました。

名は知っていても見覚えのない老婆。
名は知らないが、見覚えのある老人。

明治の易聖と名高い高島嘉右衛門の自伝を思い出しました。

高島は10代後半の頃、岩手県の岩泉の奥の炭鉱でリーダーとして働いていた時期がございます。

親父が病気で江戸に帰り、その後を引き継いだのでありました。

晩年、高島は、その地を再訪いたしました。実業家として大成した彼を村人は祝ったそうであります。
宴が終わっても、高島はどこか人待ち顔をしていたそーであります。
「小菊という芸者がいたはずだが…」
尋ねましたが、周囲は「さぁー」と首を傾げるばかり。
小菊というのは、10代の高島を骨抜きにしたお女性でありました。

諦めて帰りかけた時、後ろに控えていた老婆が、そっと
「わだすなら、さっきがら、ここに居りましたでがす」
よくよく見ると、鼻の欠けた歯抜けの老婆の顔に、かすかに当時の面影があったとかなかったとか。
年老いての自伝ですからすっかり信じることは出来ませんですが、岩泉にはなぜか高島姓を名乗るお方が多いのは事実であります。

イクラ老婆が、同級生の伊倉〇〇子さんかどうかはいまだ不明であります。
が、そういう年齢に達し、高島嘉右衛門のお話を身近に感じたのは間違いのない事なのであります。

十傳スクールで、すべての技術をお伝えしなければならない時期にきているのも、また確かでございますです。

2020
01.24

おお、この部屋で。私メは幾度、自涜をしたことでありましょーか。

頭の中で次々にお女性と交わり、我が指を大量の精液で濡らしたことか。
いわば妄想の夢の跡と申せます。

「まず」という言葉。
「まずまず」と(いいではないか)お女性を誘う言葉。

するとお女性は
「まずまず」(まぁまぁ焦らないで)
といなすのであります。
が、さらに「まずまず」(そんなこといわずにオッパイくらいチョさせてよ)と迫るのでございます。
「まずまず」(さんなにせっつかないで、楽しく飲みましょうよ)
「まずまず」(いいから逆らわないでさ)
「まずまず」(ダメだって、そんなことされたら)
「まずまず」(ほれほれ、その気になってきたべ)
「まずまず」(ダメだったら)
「まずまず」(やっとその気になってきたな)
「まずまず。あっ!」

と東北の秘め事は粛々と執り行われるのであります。
「まずまず」(おめえさんの欲望の強さには驚いたよ)
「まずまず」(そんなこと言わないでけで)
「まずまず」(牛丼でも食いに行くべか)

自涜の跡にたちて、虚しい懐かしさに浸るのでございます。

このまま床を貼れば、古民家として再生できますですが、それではいけませぬ。思い出の孤児となるためには、まったく別の建物にかえる必要がありまであります。

「まずまず」

ふいに重たい空気の塊が、私メの股間を撫で過ぎましたです。
ギシッ。
家鳴りがいたしました。