2021
12.21

ジェンダーの蘭丸さまに逢いに、雪道をつっかけをはいてコンビニまで急ぎました。
入り口で手を消毒しながら、店内を見回しました。
…いない。蘭丸さまがいない!
いや、いました。
品揃えの作業をしながら、さっきから私メをギョロッと見ていたのであります。

おお、サンタのコスチュームのなんと麗しいことでしょー。

襟ぐりのひろくあいた胸元を、
「なによぅ」
とでも軽蔑するよーに、赤い袖でおおいかくすと、レジへとすたすた行ってしまいました。

わずかな瞬間にかいま見た薄い胸。
豊胸手術を受けさせたいのであります。お金なら私メが出しますです。惜しいものですか。
そーして、私メに第一番に、そのゆたかになった胸に顔をうずめさせてください。蘭丸さまの体臭に鼻を押し付けながら、ツクシのよーなペニスの先の表皮をやさしく剥いてあげて。それから親指の腹で摩りたいのです。
睾丸の重さを掌に乗せて計らせてください。

が、こんなに純真な私メを、さも穢れた年寄りジジイのよーな眼でみているのであります。ゾッとするほどの冷たい眼で。

いいのか、そんな態度で。おい蘭丸よ。

私メを怒らせないでおくれ。

この画像を印刷し、その紙でヒトガタを作り、マグネットといっしょに埋めれば…つまり奇門遁甲の最奥秘儀の造作法を用いれば、蘭丸、お前は私メの意のままになるのだよ。
が、玉女守門は使わない。使うものか。苦しめたいからね。
小格を用いることにするよ。
蘭丸さま、お前は私メに魅せられるけれど、最後には鼻紙のよーに捨てられることになるのさ。
ああ、そのためにはもう一つ埋めるものがあったなぁ。

まてよ、愛情のない相手の気持ちを変えさせるためには、人遁だったかを最初に用いるんだったけ。
小格はその後だ。

蘭丸さま、蘭丸さま、蘭丸さま、どうか、そんな造作を私メにさせないでくれるよね。

サンタの赤いコスチュームをみているうちに、その赤が、私メのハートの炎を燃え上がらせたよーでございます。
雪の舗道で靴下は濡れに濡れ、実家までの坂道は、凍えるほど冷たいのでありました。