05.11
ホームの下に傘が落ちている。
女性用の折りたたみ傘なので、混雑した電車に乗り込む際にバッグからでも落ちたものでございましょう。
しかし、予報では、この日の降水確率は低く、雨といえば昨夜の夜更けに降りだし、朝には上がっていたのでありました。
傘を落としたお方は、昨夜、仕事が終えた時に雨が降り出していたのでありましょーか。その傘は職場の置き傘ですから、ロッカーに戻すために、今朝、バッグに入れていたのでしょうか。
それとも、持ち主は男で、お女性と逢っている時に雨に遭遇し、彼女から借りた傘を返すために鞄のポケットに入れていたのでしょーか。
あるいは、雨の中を男の部屋に泊まったということも考えられるのであります。
まだまだパターンは限りなくございますです。
では、この傘を落としたことにより、持ち主の運命はどのよーに変化するのか。
傘は持ち主にとって、どれぐらいの重要性があるのでしょーか。
易者の生態なのか、そーいうことに神経が巡っていくのでございます。
いや、そもそも、私メは、どーしてホームの下に落ちている折りたたみ傘を、これほど意識してしまうのか。
ホームには、まだまだ別のもの、たとえば35という数字だったり、防護壁の水色と黄色からウクライナの国旗を意識してもイイはずであります。
そんないろんなモノのなかで、折りたたみ傘を意識するということは、自分にとって、あとになって予兆のよーな鍵ではないのか。
電車内で、
「下痢はしないかな」
などと、別に便意をもよおさなくても、ふと思った時がありますです。すると数分後に激しい便意に襲われたりいたします。
それと同様に、折りたたみ傘を凝視する自分にとって、その折りたたみ傘が何らかのヒントになるかもしれないのであります。
断易では、傘は原則として「父母」というグループに属します。
とまで考えたとか、
「ありゃ!」
ハンコを忘れてきたことに気づいたのでありました。
ハンコも「父母」に組み込まれますです。
さいわい、この日はハンコを忘れても大丈夫でしたので大事には至りませんでしたが、占いの思考回路を辿って見ますと、面白いものでございますです。