2022
07.12

奇門遁甲を誤解なさっている方が多いので、ひと言、申させていただきますです。
「気」の変化によって体質を変えることが奇門遁甲の基本であります。

悪い方位だから、雨が降ったとか、電車が止まったというのは、これは奇門遁甲による効果ではございません。
あくまでも自分が変化したことによって、自分が変わったり、相手側に影響を与えること。これが奇門遁甲でございますです。

天盤、甲は名誉。乙は安定。丙は迫力。丁は明知。戊は要領。己は柔軟。庚は頑固。辛は究明。壬は勝利。癸は逃避。
簡単に言えば、これらがキーワードであります。
そして、この10種類は、すべて我々に備わっております。
が、10種類が平均して備わっているわけではなく、そこに偏りがございます。人より迫力が三倍もある方もおりますし、その代わり、安定がほとんどないお方もございます。しかし、無いように見えても、じつはウィルスのように目には見えなくても、ちゃんと存在していることは確かなのであります。

方位を用いるさいは、この10種類の材料を、上手に調理していくことが、奇門遁甲の極意であります。

アタマを良くしたいと希望して、丁奇を使いたくなりますが、丁奇を使ったために、医者を信じられなくなったり、パートナーを疑ったりすることもございます。
病院にかかるときは、むしろ戊儀を中心に組み立てることも大事なのでございます。

いずれにせよ、奇門遁甲はその方位を使った人間に作用することを忘れてはなりませんです。
そのためには、自分というものを知ることが大切。
試験の際に、「あがりやすい」のか「弱気になってしまう」のか「異性を意識してしまう」のか「イライラしてしまうのか」のか、それは個人差がございます。

そろそろ、新版奇門遁甲初等科YouTube版の締め切りが15日に迫っておりますが、受講をお申し込みの方は、講義の際には、そのことを常に頭のわきにおいて耳を傾けていただければ効果的であります。

奇門遁甲を魔法だと誤解したり、旅行中のあらゆる現象を方位効果だと妄信してはなりませんです。
10種類の天盤の特徴を理解し、そして地盤との兼ね合いを考え、そこに八門や九神を混ぜ合わせながら、このケースでは、この配合が効果的だろうと調合するのであります。
稚魚を放流するように丁寧に使うこともきわめて大事。

そのうえで、「的中」したのか、「逆作用」だったのか、「無作用」なのか、「無作用」に終わったのかを見定めること。とくに、「的中」したとき、それが本当に的中と言って良い結果だったのか、また的中したならば、どの程度の作用で的中したのかを冷徹に観察し、記録に残してもらいたいのであります。

素人ならば、「当たった」「外れた」と大騒ぎいたしますが、私メの講義は本格派の育成を目的としておりますです。

…ちと、気張り過ぎましたですね。