2022
08.23

つい先日まで、こんな雑草はありませんでした。根を張り、図々しく実までつけております。
鳥が種を運んできたのか。
いや、毎年、夏の終わりごろ、芽を出すようにと、コンクリートの亀裂に根か種が生きていたのでしょう。
だから刈っても刈っても、来年も再来年も同じ場所に芽を出すことでございましょう。

が、この雑草もこの場所を好んでいるかといえば、けっしてそーではありますまい。
もっと咲きたい場所があったに違いありません。
「残念だったね」
行きすぎようとしたとき、数年前に亡くなった同級生のお女性を思い出しました。

彼女は、「モリオカの街が好きだおん」と東京に拘っている私メを哀れそーに笑ったのであります。
モリオカの街が好きだから、進学で上京しましたが、卒業と同時に逃げるよーにモリオカに舞い戻り、そこで結婚し、病を得て、モリオカで亡くなったのでした。

そして、もう一人の鑑定客を考えました。
「ミニリタイアをしたいと思うのですが」
株で稼いだお金がかなりあるご様子でした。
社会運が大運と干合しておりまして、ここ数年は働いても無駄でございます。
リタイアする条件が揃っておりましたから、
「面白いかもしれない」
と田舎ぐらしを勧めました。

好きな土地で住むのも、じっさいにはなかなか出来ないことでございます。

好きな場所で犬と一緒に暮らすことは、もしかしたら選ばれた人間かもしれません。
好きな場所に住んでも、地元の人とうまくやっていくのは難しくてもです。

疫病が蔓延するにともない、生活スタイルが変化いたしました。
好きな場所をまずは探してみるのも悪くございません。

人との関係を最小にとどめ、好きな場所で朽ち落ちる生き方は、これも極楽でございましょー。

しばらくは雑草を刈り取らず、好きに生かしておこうかと思ったのであります。