2022
08.30

実家のガレージに、星見台を設置する計画が進んでおります。
易者として、じっさいに星を観察することは必要不可欠でございますから。

ドーム型を一時は考えましたが、
「暑くはねべが」
思い直し、いろいろな用途に対応できるヤツにすることにいたしました。

長椅子をおいて日向ぼっこも楽しめるし、外敵をゴム動力のパチンコで撃退することも可能であります。

問題は、
「まさか老母が洗濯物とか干すのでは」
ですが、老いているために、階段の上り下りは無理だと安心するのでした。
が、妹の亭主に頼んで、柿を吊るされる心配は残っておるのであります。

そーなるとロマンツックでなくなりますです。
まさに東北の農村。

柿の木を根元から切らねばなるまい。

いやいや、大根だの豆腐を干される危険性も否定できぬぞ。

なにしろキッチンにはタワシが並べられ、そんなものでゴシゴシされたら、
「ああ、せっかくの近代設備が台無し」
でございます。
いたるところに温泉の手拭いがぶら下がり、こまめにクーラーを消しますから、熱気がこもったりしておるのであります。
さらに冷蔵庫には、腐ったトマトやらネギがビニール袋に入ったまま腐っておりますです。
挽肉などは、傷んで糸を引く有様でありました。

「そろそろ潮時では」
と、施設の入居も思案の中にございますです。

まぁ、それはそれとして、星見台が、ここに出来るのだとガレージの屋根に昇りますと、夜空に星々が瞬き、北極星の周りを北斗七星が大きく描いているのが眺められるのでした。

それが完成したならば、次は、地下道の計画実行であります。
シェルターにもなりますが、やはり離れまでの地下道は、老人の魂を揺さぶる魅力があるのでありました。