2023
02.01

いっけん価値のない風景があります。
画像の氷の花もそのひとつでございましょー。

冬の寒い朝、窓ガラスに一面に咲く氷の花をみて、
「寒ぅ…」
役に立たないどころか、寒気をさらに刺激させるだけであり、ふたたび寝床で身を縮めるだけであります。
しかし、氷の花は、朝日をうけて間もなく溶けて消え失せます。

氷の花は氷点下の温度によって、その形を変え、同じよーな花を咲かせることはございません。冬の寒冷期の短い期間だけに姿を現します。春から秋にかけては、どんなに望んでも決して咲かない、氷の花なのでございます。

「自分は役に立たない人間だ」
こうのよーに悩んでいるお方は少なくございません。
「死んだ方がマシな人生。いや迷惑ばかりかけるダメ人間」
でも、そー自分を卑下して受け止めるお方は、けっこう良いところを持っているのも鑑定をしている私メには微笑ましく感じられることも確かなのでございます。

むしろ、人生に自信を持ち、自分こそが時代を牽引していける、神に選ばれた人間だと勘違いしている人こそが、「はた迷惑な存在」というケースもまた事実。

占いの鑑定をして30年余りがたちますが、生年月日を一見しただけで、その人がどのよーなタイプなのかが見て取れます。
いまの時代で活躍できるタイプなのか、遅く生まれたタイプなのか、あるいはこれから先の時代のタイプなのかが、反射的に分かるのであります。
なので尋ねます。
「どーいう生き方をしたいのかと」
それによって奇門遁甲の選び方が決まるからであります。

が、理想の生き方を質問されても、困るだろーなぁとも思ったりいたします。この齢になってもなお、
「理想の生き方など分かりません」
だからであります。

その生き方でイイのではないか。その生き方を理解し愛してくれる相手がたった一人でもいれば。
「でも、わたしは朝日に消え去ってしまうのです。そーしたらもう理解も愛もなくなります」
たしかな保証を人は求め、みずから、はた迷惑な生き方を選ぶのであります。