2023
05.14

5月。ヤツデの剪定の季節であります。

画像は庭のヤツデであります。
ずっと前に、株占の名人であるオババさまから、
「効き目があるから」
と株をもらいまして庭で育てたところジャングルみたいにはびこり、他の植物の生育を妨げている始末であります。

根元からスパッとしても「ああ、清々した」とイイのですが、一抹、
「貧乏になるかも…」
という気弱がございますので、剪定に止めるのでございます。

たしかに、このヤツデを分けてもらったころから、金運などが上向きになっているのでございます。
ちょうど東京の調布市から、神奈川の辻堂に越した時に、
「引っ越しのお祝いに」
と株を分けてもらったのでございました。

私メにとっての開運植物なのであります。
本来ならば、他の植物など、
「どーでもイイではないか」
となるところですが、キャバクラで不人気のふてくされたホステスさまを、あえて指名してしまう気まぐれのよーな心が働くのであります。
そのホステスさまをおだてていると、彼女はべらべらとスケベ話を云い連ね、いつか身の程も忘れ、
「オジさーん」(まだ老人になっていない頃のお話ですから)
と、こちらの頭を叩き、醜く大口を開け「タコ焼き注文してもいいでしょ~」と奥歯の黒ずんだ銀歯をのぞかせて甘えたり致します。
ほとんどがこの過程であります。そーして私メの反応も同じ。
「調子に乗りやがったな、このバカ女」
こころで呟くと、ボーイを呼び、「別の子とチェンジ」。そう言い放った時のホステスさまの表情を観察するS的快楽。怒りと悲しみを大きく空気を吸い込むことで抑えている、あの小さな殺気。「ほーれ、憎め、恨め、陰で悪口をいえ」という喜び。

やがてはある日突如としてヤツデの下の他の植物など根こそぎ刈り取るのかもしれないと、私メは私メの気まぐれが恐ろしゅうございます。大切なものを守るということは、大切ではないものを犠牲にするということなのであります。

いえ恐ろしいのではなく、楽しみでもあるのであります。

などと空想しながら、軍手、はさみ、それから夢グループから届いたチェーンソーを準備するのでありました。