2018
06.14

よほど事務所の空気が濁っていたのでありましょーか。

画像の空気清浄機をプレゼントされたのでありました。
試しに煙草のムラサキを吹きかけると、臭いセンサーが作動し、緑の光が赤く変色してファオー! 怒気したので、腰を抜かしてしまいましたです。
澱みのない濁らない純潔な空気をキープするのは大変なことだと感心しましたです。

事務所の講義も、これで不純物のないモノになるかもしれませぬ。

断易の師匠の、鷲尾先生にひどく叱られたことがこざいました、そーいえば。

鷲尾先生はテキストを使わず、すべて黒板にチョークで記すタイプのお方でありました。
あるとき、先生の占い専門の冊子に載せた記事を切り貼りし、製本して一冊にまとめたことがございます。こんなものを作りましたと見せましたら、
にわかに
「これはいただけない…!」
とご立腹。
叩き返されたのでありました。
じつは、その一冊の最後に、鷲尾先生が日頃敬服する別の先生の参考資料を載せたのが原因でございました。私メは善意で付け加えたのでございます。より完璧なものになるかと思ってのことだったのですが。
「いただけない」
なんども先生はおっしゃいました。

その意味を分かったのは、先生が亡くなる直前に、
「これを、一語一句、そのまま伝えて欲しい」
と六冊のノートを手渡されたときでありました。
先生の先生、そのまた先生から譲られたノートなのでありました。
「断易講義草案」「用語とその意味」「天玄賦」「応期断則」「黄金策」などであります。ボロボロなノートの一枚一枚をビニールでこさえた手製のファイルに入れてありますです。

「間違っていると思う部分があっても、そのまま伝えて欲しい。いつか大天才が現れて、間違いと思う部分が、じつは間違いではなくとんでもない真実になるかもしれないから」と。

純潔であることを貴んだのでありますです。
都合の良いところを抜粋し、張り合わせればより完璧なものが出来るではないか、なぜ悪いと師の古さをどこかで嘲笑っていた自分の浅はかさ愚かさを、やっと悟った自分の鈍感さに恥じ入りましたです。

叩き返されたという「叩き」の表現を用いた生意気さと無礼さにも赤面したものであります。
SEXを知って大人になったつもりのガキに等しいではないか。あのときの舌を噛みたい気持ちはいまも忘れることはできませぬ。

もしかすると、空気清浄機をプレゼントしてくれた生徒さんは、濁りはじめた私メを気遣ってくれたのかもわかりません。

でもさ、講義も年々、充実したものになっていると思わせてちょーだいよ。SEXのよーにさ。
やっと緑色におさまった機械に語りかけるのでありました。

  1. 代々大切に伝えられてきたものをご教授いただき、とてもありがたいです。
    それでも!卒論課の内容や奇門遁甲のように、複雑な分かりにくい部分をとてもスッキリ整理いただいて、何倍も理解が進んでいる面もあると思います。
    意味あって伝えられているものを、切り貼り・改変・起源主張して後世に残すのはアウトかもしれませんが、先生の思うところを先生の言葉で綴られたものを別に、というのであれば、セーフ!・・・セーフでは?と存じます。
    そのような断易もまた見てみたいというのが正直な気持ちです。

    ●十傳より→30歳から占いを始めまして、そろそろ独自っぽいものを公表してもイイのでは…とも思いこの頃であります。

  2. かつて小野先生が癸戊の方位で見舞いに行って受け取った秘伝書は奇門遁甲のそれですか?または断易のそれですか?

      ●十傳より→断易のソレであります。が、あれは株占のオババさまだったのでは。