01.20
新年会のたぐいを、ほとんど断っておるのですが、断り切れないヤツがございまして、それが本日なのでありました。
断れない会…つまりスーツで向かわなくてはならない集まりでございます。
喪服ならございます。が、黒服だとマフィアに間違えられるやもしれません。
洋服ダンスの奥から、20世紀に買ったダーバンをみつけ、着ましたらサイズはまぁまぁ。しかし、流行にはるかに遅れ、ズボンなどは臍までの長さ。しかもタックまでついていて、袴かと、姿見に映し出さされた我が身に、ギャッとなるのでありました。
髭をすこしカットし、髪をムースで固めて出かけましたです。
ワインを何杯か干しました。
そしたら、ほとんど泥酔。
「こ、こんなはずでは」
千鳥足の自分に、スーツのせいだと悪態をつくのでありました。もちろん心の中で。
ずいぶんお召しになられましたものね、と美人の仲居さんから支えられたときは屈辱でございました。
ふだん気軽な服装で、自由を謳歌しているのでありますが、その自由の副作用を、堅苦しい服装に身を固めると、無抵抗に受けてしまうのでございます。
モリオカで、いつものラフなファッションで、むかしの仲間とあったとき、
「そのキラキラしたマフラーは星占いかなにかなのか?」
「ブーツなど履いてやがる」
「トカゲのブローチに術でも仕込まれているのか?」
などなど揶揄されますですが、これらの軽口は、自由の副作用ではなく、仲間たちの悔しさと羨望なのだと解釈しておりますから、別にどうということはございません。
色味のないカーディガンに、ダンロップのスニーカーを履いた絶望的な爺さまたちに何と言われよーと平気。
トイレのまえで、昔の女子たちから、
「ネックストはどこさ行ぐ?」
と誘われても、50年前ならば嬉々として舞い上がったことでしょーが、
「わるい、もう消毒に行かなきゃ」
時計を見たりするのでございます。
消毒というのは、年寄りウィルスに感染しそうな我が身を、若いオネエさまの店で洗い清めるという意でございます。
とにかくスーツを着用したのは何十年かぶりのこと。
電車で帰る気力が失われ、拾ったタクシーのなかで、ネクタイを解き、ベルトを弛め、しずかに放屁をするのでございました。
先生、超ご無沙汰してます。
お元気そうですね。
やはり変わらずダンディですね。
●十傳より→まさか人間になってはおりませんよね。お女性を保っていると信じておりますです。
はいゾンビです(笑)
●十傳より→ウグイスを鳴かせた頃も、あったでしょーに…。
カチッとしたスーツや制服好きのお女性も多ございますよ。
●十傳より→ですよね。
北方謙三氏っぽくてダンディーでありますね!
●十傳より→いちおう小栗旬のヘアースタイルのつもりでありました。
背景の壺も掛け軸もいいかんじですね。
組の親分みたいです。小栗旬より似合ってます。
●十傳より→サイコーですね。
本性を表した五木寛之ってとこでしょうか。
●十傳より→まだ生きてますですか。さらば息子は愚連隊。
大御所感でてます。社中の頭には違いない。
●十傳より→ありがとーさんでございますです。
エロ小説家って感じです^ ^わ
●十傳より→スバンキングが必要なよーでがすな。
このスーツ姿、嫌嫌オーラが出ていて、
ワイルドです。
ネクタイにダークパープルの色味が混じってたら
エロ全開オーラかな?なんて事ないか。
●十傳より→エロしかございませんです。
ス-ツ姿の先生、相変わらずステキざんす
この席に私が居たら、先生にワインをもっと飲め飲めと勧めて泥酔させ
先生を取り巻く女性陣を オラオラと蹴散らし
キ______ 消毒などトンでもない、行かせてなるものか
ヘイ、タクシ- と止めたち車内に先生を問答無用 ゲシッと押し込め
その後は
イッヒヒヒ
●十傳より→ニャーオ。