2024
04.18

あと一軒、貸家から立ち退きを渋っている家族がおりますです。
老母がボケはじめたのをいいことに、家賃を半年分滞納していたご家族であります。

「三万円に値下げしたおん」
と当時の母。
「なしてぇ」と訊いたら、「んだって建物が古ぐなってるんだおん」

それなのに滞納とは、いささか腹が立つのでありました。

そこで、本日、戦格が回座しましたので、その方位に造作を施してみましたです。
庚×庚、天心星×死門、九紫×螣蛇。
ちと強烈過ぎはしないかと心配ですが、やむを得ません。

古い冷蔵庫類を家の外に放置し、せっかく舗装したところにブルーシートを敷きクルマにバンパーなどが置かれておりまして、まるで中古屋の惨状でございます。また、夜になると、ここにクルマを3台も停めておるのであります。

今年の7月までに退去を通告してはおりますが、それを守るような方々ではないと直感しておるのであります。
駐車料金も含めての家賃3万円ですから、モリオカと言えど、このような好条件は他にはありますまい。

が、この戦格はちと強すぎたかな…。
死ぬことはあるまいとは思いますですが。

作法通りに造作をしよーとしましたが、ちと手心を加えたのは、私メの心の弱さだったかもしれません。

しかし、占術をマスターしていることは、こういう時に役立ちますです。
直接的なトラブルを避けながら、目的を遂行できるのですから。

しばし様子を観察することにいたしますです。

2024
04.17

貸家が空いたので、鍵を開けて中へ。

画像は、私メが16歳のとき、いち年間だけ住んだ家なのであります。
その年に祖父が亡くなり、一人残った祖母をそのままにはしておけないだろうということで、翌年にこの家を貸家に利用することにしたのでした。

50年以上ぶりに玄関に立ちました。
なにも感じられないのでありました。

土足で廊下にあがり、キッチンだの、そこからの景色を眺めると、その頃の出来事が思い出されます。でも、懐かしさではないのであります。

「引っ越しの方位はどーなんだろう」
と、当時の立向月盤を調べました。
辛×辛、天柱星×開門、八白×太陰の方位。
まあまあの方位です。

と言っても、高校生にとって良い方位なのかは別。
引っ越して、三か月目かにフラッパーの祖母と一時的に同居することとなり、「南無妙法蓮華経~」のお題目を毎朝毎晩聞かされ、発狂寸前になるわけで、そういう意味での辛の方位かと思えば、当たらずとも外れぬところかもしれません。

が、この家での、いち年間で現在に及ぶ、徹底的な立正佼成会嫌いになったのは確かなのであります。

それはそれとして、自分の部屋は。
思ったより狭く、やはり何も感じません。

ときたま思い出す部屋と、どこかピタッとしないのであります。

記憶とはそーいうものかもしれません。

ついでに家相なども見ましたが、可もなく不可もなく。

また誰かに貸すことになるのでしょーが、今度は滞納のないよーにと管理会社に頼んではおります。
あと残すは一軒。
老母が高齢なのをイイことに、図々しく半年分を滞納した一家がまだ居残っておるのであります。(昔ながらの家賃帳面での現金受け取りをしていたのでありました)

奇門遁甲の奥義の実験台には最適なのであります。

2024
04.16

モリオカの実家の近くの池の桜が満開でした。
見物したいとは思わなかったのに、ふいの衝動で出かけてみました。
人はちらほら。
屋台もちらほら。

しかし桜は恐ろしいほどに満開なのでした。
ライトアップなどはせず、ぼんぼり的な照明が不気味な光をともしているだけ。

ライトアップは桜をイジメるに等しいと日頃思っていますから、
「これでよい、これでよい」
なのであります。

欲を言えば屋台の店主が、もうすこしヤクザであってくれたら…。ちと健全なのでしたが、どーせ立ち寄りませんから、どーでも良い事。

池を半周回ったところで、ヘバったのであります。
よーやく実家に戻ったときにはヘトヘト。

「桜の花に精気を吸われた」
としか考えられません。
目を開けていることさえ苦痛になり、そのまま就寝。
午後9時代に布団にもぐりこんだのは、じつに何十年ぶりかでございます。

花を使った呪術はいくつかございますが、すべては合わせ術。
桜の森をただ抜けただけで、こんなに疲れるというには、おそらく何らかの猛薬が桜の花に仕込まれているのかもしれません。

あるいは、この池の桜木は、過去、数人が首つり自殺を遂げたという知られざる歴史がございます。
湖面にせりだした太い枝は、死ぬ人にとってはとても幻想的に見えるのかもしれません。
発見するのは新聞配達人で、最初は、
「てるてる坊主かと思いました」
口をそろえて言っております。

オノ家の貸家に住む人も、そーいえば、この桜木で首を吊ったのでした。

「イがつた~、貸家で死なれねで~」
と老母の言葉も憶えております。

桜の花。
じつは怖い花なのであります。