2010
12.20
12.20
包丁をいれると声にならない悲鳴を上げて男根のような身をギッと固めるほど新鮮なナマコでありました。
レモンと醤油をたらすと、今度はおおっと声になる美味さであります。
ナマコの季節なのです。
たちまちでありました。
まだまだであります。
海の幸をふんだんに、白ワインを傾けるという趣向でありますから、ナマコくらいでは足りません。
塩も何もかけずにそのまま。
口の中で牡蠣のエキスが、そう、キスした時のように甘く広がるのであります。
またワインをグヒリ。
きっと名を呼んだらさらに美味さが広がるのかもしれません。
イワシにオリーブオイルをぶっかけたものであります。新鮮なイワシだったのでレモンをはぶいて正解でありました。
それに大量のホウレンソウ。白いのモッツァレラチーズの切れ端であります。
イワシは粘りつくように口のなかで溶け、それはそれは白ワインの味をふかく引き出すのであります。
イイ女と過ごした翌日に、夕べの時間を思い出すかのような、そんな軽い執着心をかきたてるにも似た触感がイワシの脂にはあるようであります。
しかし、このような美味をくらってそのままですむでありましょうか。
済むはずがございません。
30分もせぬうちに…。
キュルキュルキュル~。
あわれ、すべては便所の藻屑と化したのでございます。
開ウン料理料理でございました。