2010
12.23

DSCN6385北の街の坂道を歩いているのであります。

記憶では、この近くにラーメン屋があるはずであります。

小汚いそのラーメン屋で塩ラーメンを食うことが、このたびの逃避旅行の目的の一つといっていいでありましょう。

この坂道の下の道に、そのラーメン屋はあり、しかし本日は天皇の誕生日とかで休日なので、あったとしても開店しているかどうか。

DSCN6410あった、あった、あった。
しかも開店を示す暖簾が粗末に風に揺れていたのでありました。

百円値上がりして、塩ラーメンが5百円。

なんと懐かしいお味でありましょうか。

これほどまでに向上心を抑え、古い味をそのまま残すということは容易なことではありません。

「おおっ、東京の人じゃねぇの、いつかの」
と主人の釜谷氏は、目で私にいっておりました。

DSCN6408あっという間に食い終り、あとは店を出るしかないのであります。

ふたたび風の強い街の殺風景な舗道を歩くのでありました。

またいつ、このラーメンを食えるか分かりませんが、また来たときには、目で「知ってるよ」といって欲しいものだと思うのでございます。

2010
12.23

DSCN6371すべてキャンセルいたし、羽田から飛行機に乗ったのでありました。

嵐は去り、上空から東京が美しく見下ろせるのであります。

JALがなぜ傾いたのか分かりました。

スッチーさんが50代のオバちゃん揃いなのです。
いちおうはエレガントで知性的で美人なのですが、あきらかに白髪染めをしたと分かる方々が大半。
デニーズにいるような錯覚をおぼえるのでした。

30年前のデニーズは花の女子大生を置いていて「ようこそ、デニーズへ!」と張り切っていたものであります。
それが、現在では疲れ切った主婦が…まてよ、あの花の女子大生がそのままいついているのでは………などとどうでもいいことを考えるのでありました。
DSCN6372
どうも意識が混濁しているのです。

きっと空腹だからだろうと、羽田で購入した空弁を開くのでありました。

さてさて私はどこへ向かおうとしているのでしょうか。

むろん、私自身は機がどこの空港に降りるのかは知っておりますです。