2011
04.14

冬眠していたカメのカメ子が、また一回り大きくなって、目覚めたのでありました。

庭で見つけてから、もう8年くらいたちます。
その頃は手のひらよりも小さかったのに、いまでは両手のひらよりも大きいのであります。

どこか広い場所を作ってやらなければならないときが来ているようなきがいたしますです。

なにしろ、カメ専門の動物病院の若僧獣医によれば、あと60年以上も生きるそうなのであります。
その間、ずっと狭い衣装ケースのなかでは、生きていることにはなりますまい。

結婚して貞節な女性と同じようなもの。「もっと気持ちイイことがあるのに」という感じなのであります。
独身時代にやるべきことをしていないと、三〇代後半あたりから、未経験の分野に進出する奥様方のなんと多いことでありましょう。まぁ、それはそれで楽しいことなのではございます。

カメ子は半年ほど絶食生活を送っていたためか、餌をまだ上手に食べることができません。
食べ方を忘れているようであります。
こうして手で餌を与えないと食わない贅沢なカメなのであります。

「あなたのじゃないとダメなの」
なんて言葉を思い出しましたのでありました。
「コレさえなきゃ…」
なんて言葉も。

やはり亀の頭を眺めていると、思考は桃色になるようであります。
イタリア語では亀頭をグランデと申しますです。