2011
12.24

イブは残酷な日でもあるようであります。
愛があきらかになるからであります。

愛されているかそうでないかがハッキリと提示されるからであります。

たとえば不倫関係では、この夜をいっしょにすごせるかどうか。
過ごしたとしても、お互いの気持ちに無理はないか、そういうことが明白になる夜なのであります。

昼間にデートしても、日が暮れるといそいそと自宅に帰っていく男の後ろ姿を見送るお女性も多いかとおもうのであります。
「いちどくらい振り返ってもいいじゃないの」
と思いつつ、それでも男か振り返り、バイバイと手をふられたとしても、
「無理してる」
なんてヒネてしまうのであります。

画像のお家のように、キレイだけれど、誰も住んでいないおもちゃのお家…まるで自分の愛のようだと、しみじみと淋しくなるかもしれませんですね。

私メはロリータではけっしてございません。ございませんが、栗山千明のおヌードを眺めつつ、イブには、若い子のキレイな裸体がよく似合うと感じるのでありました。

愛の醜さに染まってしまうと、イブの夜に復讐されるのかもしれませんですね。

一人ではないと自分を誤魔化すために、仕事を入れてみたり、コンサートのチケットを入手したり、あるいは馴染みの店で、やはり孤独な男どもと騒いだりするのかもしれません。

はやく明日になればいい、と。

が、恋人とふたりで過ごす場合も、どこか空虚な雰囲気か付きまとうのは事実のようであります。
もっと愛されるはずなのに…と。
いつものデートより濃密であっていいはずなのに、と。

ずっと若い頃に、はじめて好きな子とイブにデートをしたのでありますが、もしかすると、夢のようなイブの夜は一生でいちどなのかもしれないのであります。

今年はモリオカ。
とあるカフェで盛岡珈琲というものを喫するのでございました。

砂糖とミルクを加えることで味に奥ゆきがあらわれ、酸味が広がるのであります。

窓の外は雪。風もあるのであります。
雪にうずもられて時間だけがながれていく贅沢さを味わっているのでありました。