2012
03.09

雨粒が窓ガラスに並んでいるのであります。

春雨は官能を刺激する媚薬が混入しているのかもしれません。
いつだったか、あるお女性の誕生日を祝おうと約束したことを思い出していたりしていました。

結果的に、それは実現しなかったのであります。
原因は一本のメール。
「わたしは、あなたの思っているような女ではありません」

いままで似たようなメールをもらったことがあるのでありますが、彼女の場合はちと違っているのでありました。

自分は本当は悪い女です。
誰とでも平気で寝る女です。

そういうメールには慣れておりました。

しかし、彼女は反対でして、「わたしは、あなたの考えているような淫乱な女ではありません」というものであったのであります。
「いやぁ、キミほどの淫乱な人は知りませんけど(笑)」
という返事メールが、怒りを買ったようでありました。

 自分に対する認識とは複雑なものであります。
自分はこういう人間だと信じていても、第三者からの客観的な見方は、ぜんぜん別だということが多いものであります。

とくに淫乱かそうでないかは面白いほど認識の相違があるのであります。

「えっ、あれでもキミは淫乱じゃないっていうの」
とまでは聞きはいたしません。
でも、そう尋ねたら、
「あれは、好かれようとして、あなたに合わせていただけよ」
なんて返事されるんだろうなぁと思ったりするのであります。
画像は神楽坂にあるギャラリー。
なんとなくアップしただけなのであります。

春先というのに枝に枯れ葉がくっついているところが関東らしい趣でありましょうか。

お女性が議論をはじめると、きっと私だけでなく、だいたいの男たちはEDに陥るのではないかと思ったりします。

「いいのよ、誕生日なんて祝ってくれなくても。期待してないから。どーせHが目的なんでしょう」
おおっ、なんという自信、なんという傲岸なセリフ。
すでに股間は冷え冷えとしているのに…。

あれからどのくらい時がたったのか。
いまでも色褪せずに残っている名言なのでありました。

雨は、私メの記憶のなかもしとしとと降り続いているのでございますです。