04.26
雑花たちが、目覚めたようにいっせいに咲く季節がまいりました。
桜だけが花ではなのでございます。
「お久しぶりね、いらっしゃい!」
と誘いかけているようであります。
「ちょうどメールをしようかと思ってたとこなの」
なんて、嘘でも嬉しいのであります。
桜とは違ってリラックスして観賞できる花。
渋谷あたりを歩いているような気にさせられるのでありました。
部屋で咲いている鉢植えの花が可哀想に思えるのであります。
「いいなぁ、大切にされて。わたしもお部屋で咲いてみたかったな」
「キミはキミなんだから」
「そうよね、わたしはわたしなのよね…なんていろんな男に言われてきたけど」
花たちは、やがてちいさな実をつけ、種をやどして次世代に命を引き継ぐのでございましょう。
「老後はどうしよう」
なんて花たちが悩むのでありましょうか。
「老後のために少子化対策をしなくては」
とまさか不埒なことを花たちが考えるわけがございません。
「年金、払ってる?」
「払うわけないよ、どーせもらえないんだから」
「ごくごくわずかよね。もらったって」
電車でかような会話を耳にしたこともございます。
もう誰も愛とか恋を話題にすることはなくなっているようであります。
生活…お金なのであります。
こうではなかった、こんなはずではないのに…と焦り、首を傾げながら日々の暮らしに追われるのであります。
自分がいま、どんなにか美しく咲いているかを自覚している人は少ないかもしれません。
もう、こんな年齢になった、来年はもっと老けてしまう。
貧困と孤独をどうにかして防ぎたい。
たまにはハメをはずしてバカになってもいいのであります。
本当のことなどどこにもないのかもしれませぬ。
未来は存在せず、ただ瞬間の連続に過ぎないのかもしれませぬ。
…十傳クラブで、セミナー+食事会を6月あたり実施しようかとおもうのでありました。
会費5000円。
定員15名ほど。
その時間を楽しく盛り上げることで、もしかすると楽しさは翌日まで続くかもしれませぬ。
無心で咲く花を眺めつつ、すこし心が弾みだすのでありました。