2012
06.09

三年前から、卵を産みはじめた亀のカメ子でありますが、今年も一回目の産卵をしていたのであります。

10日ほど前から食欲がなくなっていたので、「そろそだな」とは思っていましたが、「もしや病気なのでは」とも心配しておりました。

人間のお女性が初潮を迎えるのが、だいたい中学生とすれば、カメ子もその年ごろなのでありましょうか。

亀の寿命は60年らしいので、人間と同じとみれますし、私メの庭にカメ子が迷い込んできてから十年以上もたちますから、おおよそ16歳くらいかと推定しているのでございます。

カメ子もムズムズするお年頃。

無精卵を産む虚しさを味わっているのでありまょう。

たまに運動をさせるために部屋にはなしますと、窓のサッシの角などで甲羅を、飽きずにゴリゴリさせるときがあります。
痒いのかと解しておりましたが、じつは一人エッチだったのかもしれませぬ。

彼と交わったあとに、部屋でシメの一人エッチを愉しむ人間のお女性も多いようでありますね。
お女性の一人エッチも千差万別で、だいたいのお方はローターを隠しもっていることも面白うございます。
またうつ伏せ派、仰向け派と、まこと微笑ましいのであります。

哀れなのはカメ子であります。
サッシの角でゴリゴリでありますからね。

何とか相手を探して、この世の幸せを体験させてやりたいのですが、いまのところ良いアイディアは湧きませぬ。

手で運んだ餌でないと食いませぬから、本能は退化しておるでしょうから、いまさら池に放しても、おSEXどころか、生きていくことさえおぼつかないはずであります。

「そんなにコリゴリが好きなら、ほぅら、こんなのはどーだい?」
と、刃を潰したノコギリでゴリゴリすべきなのでありましょうか。
「あ、イイ…。でもちょっと痛いかも」
なんて言われるかもしれませぬ。
「指でやって…」
おねだりされたりして…。

妄想しながら、さくらんぼうを添えてみました。

カメ子の卵を茹でて食べようとしたことがございましたが、ダメでありました。

かなり時間をかけて茹でたのですが、ヘチャッと潰れ、それがちと気持ち悪くなり、以後、庭木の根元に埋めることにしております。

なかなか栄養があるようでして、庭木の発育に適しておるのであります。

いまカメ子は性欲より、食欲が旺盛で、10日分の栄養を取りもどそうとするかのごとく、大量の餌をむさぼり喰らっておりますです。

まずはメデタシ、メデタシでありました。