2012
06.22

気にいっている絵の一枚です。

タイトルは忘れましたが図書館の絵画本を拡大コピーしたものです。
中央に縦線がみえるのはそのためです。

少年が、年上の全裸のお女性を見下ろしております。
ふたりの関係はわかりません。
母親なのか、近所のおネェさんなのか、それともはじめて入った娼婦館のお女性さんなのか。

午後のひざしがブラインドをとおして縞模様に彼女の肌をまだらにしています。
絵描きさんは、このお女性を、無垢な少年をダメにする悪魔の使いの蛇としたいために、まだらの影を書きこんだのでありましょう。
その証拠に、少年の傍らのバスケットには、「リンゴ」がはいっております。
旧約聖書をモチーフにしたのはあきらかであります。

「わたしのリンゴも美味しいわよ。食べちゃいなさいな」
とでも誘っているのでしょうか。

さて、少年がバックのなかに手を入れております。
何を取り出そうとしているのでしょうか。

ナイフだと思っていました。
ずっとナイフを取り出して、お女性を刺殺すのだと信じておりました。

が、最近、この絵を眺めていたら、
「ムチではないか…」
と思い始めたのであります。

お女性は眠っているようにも見えますから、寝顔を写そうとして、カメラを出すところかもしれません。
いやいや、お金だと言う人もいるでありましょう。

取り出そうとしているものは何かで、自分の心のありかが分かるかも知れませんです。