07.01
昼過ぎから雨という予報に、やや酒臭いカラダに鞭打って、作庭のつづきをするのでありました。
手水風のポイントまでのアプローチであります。
石材を埋め込むために穴を掘るのでありますが、はやくも手のひらにマメが出来てしまうのでございました。
バカに重い石板を運ぶと、腹筋がこぶらがえしになり、さらには下半身がガタガタと震えだし、全身は汗まみれ。
どうにか、雨の降る前に、アプローチまでは完成。
計画では、藁と土とセメントを混合したものを周囲にほどこすまでが、このたびのノルマでありましたが、そこまでは体力がついていきませぬ。
が、力仕事は何にもまさる精力剤的な効果がございます。
男の芯がずっしりと重いのでございますです。
昨夜は、中学校のあつまりがございましたが、お女性のなまめかしさが、記憶の底から不気味にせまってくるのでありました。
牛たんシャブシャブなるものを胃におさめたせいなのかも分かりませぬが。
このたびの庭は、この中央の庭と小径をはさんでつながる予定なのであります。
中央の庭は南東に面しておりまして、南東は白の石を嫌いますです。
そのために、いちめんを白い砂で飾ろうという当初の計画は断念せざるをえず、日当たりが良いので苔も適さず、草をこまめに抜いて清潔さをキープしているのでございますです。
岩に腰かけておりますと、妙に気持ちが鎮まったりいたします。
珈琲などをお盆にのせて、卑猥な妄想にふけるにはなによりのスポットでありますです。
「あんや、なにしてるえん」
と老母が、私メを探し出し、つかの間の妄想は吹き飛んでしまうのでありますが。
庭作りは、やっと五分の二ほどが終わったところでございます。
おもえば、客間の前の道をつぶして、この臼を置いたところからスタートしたのでありました。
占いをやっている関係上、運気の上がる庭を目指さなければなりませぬ。
けれど、自分でこしらえた庭を散歩するというのは、オナニーしているようなものでございまして、運気がどうとというよりも、いつか風水をかじった人々に見学させて、解説するためのような感じでございますです。
近所からは「オノさんの息子さんは仕事を失って、老いた母親の年金にすがっているらしい」などと噂されている様子でありますです。
スーパーなどでも、老母に支払わせるようなことがあると、レジのオバちゃまは、私メを老人をくいものにしている者のようにイチベツするのでございます。
まだ雨は降りませぬ。