07.09
お中元に、ホタテが届きましたので、急いで食したのであります。
北海道のホタテであります。
三陸のホタテは津波で壊滅しましたから、あと数年はダメでありましょう。
しばらくは北海道産を楽しむことになるのでありましょうか。
三陸の養殖ホタテは、荒縄に縛り付けますから、運動不足のために身が柔らかいのであります。
それに比べて、北海道のヤツは、稚貝を海に放り投げて、自然に育てますために、シコシコと歯ごたえのある身なのでございます。
横浜の崎陽軒というシュウマイ屋が使っているのが、この北海道産。
そのため北海道の漁民は欲にかられて働くのであります。
稚内の海岸には、ホタテ御殿が立ち並んでいるのであります。
エレベーター付きの家々でありますです。
招かれて入りましたところ、階段を使ってのぼった方が早いのでありました。
まぁ、引退した老人には便利なのかもしれませぬ。
いくつかは刺身にいたしました。
刺身は胃を素通りして、藻屑化いたします。
どうせ藻屑になるなら、好物のヒモやキモから食うのでございます。
「アンイー、キモ食ったら、効果あるべさ」
というお女性の歓声が聞こえそうであります。
「何に効果あるが、聞かなくていいのっか? アレさよ、アレさ、いぐ効くぺっちょ」
「にいさん、留萌がらきたんだっぺが?」
「さみしがっちょえ、ぬぐぐすてやってもいいぺっちょ、アーフーンってはなぁ」
やれやれ妄想が始まったようであります。
ガッキリと冷やした白ワインが胃袋に沁みわたるのであります。
ホタテの時期が来たのでありますね。
初夏の食いモノであります。
これで三陸のホヤが揃えば申し分ないのでありますが……。
なんとなく、いいことが起こりそうな幸せな気分なのでございます。
福井原発三号機稼働を案じておりましたが、クラケが大発生して、阻止しているとか。
クラゲはなんの予兆なのでありましょうか。
ホタテを食いながら考えているのでごございます。