2012
08.26

高気圧がデンと居座りまして、8月下旬は地獄のように猛暑。
処暑とは暦ばかり…。
いや、肉体はどこかで次の季節を感知しているようであります。
秋の食いものを求めているからであります。

これが暦の正しい見方なのかもしれませんです。

されど外に出るには相当の勇気を要するのでございます。
ひとたび外に出れば、まちしても洗濯モノもふえるのであります。

で、冷蔵庫をば、あさったなれば、ありました、ありました。

キンギンに凍った秋刀魚が、勃起して威張っておりました。
ジャガイモのタマタマと、キン玉ねぎも。

よしよし、メシを炊いて、寿司酢をば散らし、秋刀魚の身をば、散らそうと考えたのでありました。
豚肉のカスもございましたからトン汁をも。

これなのでございます。

忘れていたものを目の前に提示されたような心地であります。
トン汁のビンボー臭い香りが、またイイのであります。

白いヤツは、ビールにトマトジュースを注いだものであります。

あっという間に三杯もお代わりしてしまったほど。
ここのところ、極度の人嫌いも、すこしは和らいだようで、たまっていたメールに返事を出そうかという気力も復活いたしました。

秋刀魚は、塩焼きにして、背の部分だけをちらし寿司に加えましてございます。
腹の部分は小骨が多ございましてね。

意地悪なお女性のチクチクメールみたいなので、避けましてございますです。

が、捨てるのではありませぬ。

ほーれ、こうして別皿に叩きいれまして、酒の慰みモノにしたのでございます。
「どうだ、ガチガチ噛んで痛かろう!」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
などと嘆くものですから、力任せに噛むのをよして、骨をはずしてしゃぶりましたらば、
「やめないで…!」
ときたのでありましてございます。

この秋刀魚のちらし寿司、なかなかバカにはできませぬ。
鮭を入れるのが普通かもしれませんですが、香ばしさは鮭よりは勝っておるのでありました。

そしてトン汁。
具が、玉ねぎとジャガイモしと、豚肉しかありませんでしたが、このシンプルさで良かったかもしれませぬ。

人嫌いに堕ち込んているお方にお勧めでありますです。