2012
09.03

『ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば
     ただ有明の 月ぞ残れる』

一般訳は
「ほととぎすが、鳴いたと思ってその方を見ると、すでにその姿はなく、ただ有明の空に月がひとつ残っているだけだった」

バカバカしいにもほどがある訳ではありませんか。面白くも何ともございませんです。

じつは、この歌はいろいろな解釈がございますです。

読み手の、後徳大寺左大臣(藤原実定)は、後白河法皇のもとで大変に出世した男でございます。
なかでも、あの平氏の統領である平清盛が、1180年に、強引に京都から福原に遷都したとき、その新都造営の責任者に任ぜられたのでございます。

そして一年を経ずして清盛は病死。四年後には、平家は壇ノ浦で滅ぶのでございます。

清盛は、白河院の隠し子という説が有力でございます。
大河ドラマでもそういう設定でありました。
平家の子供として育てられたわけであります。

で、歌の「ほととぎす」とは、その意味もあるのでありますです。
つまり、ホトトギスは、うぐいすの巣に卵を一個産み落とし、うぐいすに育てさせる鳥なのでありますれば。
ホトトギスとは、清盛のことなのであります。
しかも、ホトトギスの鳴き声は「テッペンカケタカ」でありますね。
「てっぺんかけたか=天ぺん欠けたか」になり、これは清盛という統領が死ぬと、平家が滅んだという意味に通じますです。
「鳴きつる方」は「亡き方=清盛」でありますです。

「威勢の良かった清盛が死んで、あっという間に平家は滅んでしまった。ただ都の明け方の空には、月が残っているばかりである」
平家への哀歌ともとれますです。

が、がであります。
これではエロ訳にはなりませぬ。

一晩中かけて、お女性に性の手ほどきをした男の気持ちを詠んだものとも受け止められるのでありますです。
根拠は、
ホトトギスは「ホト=女性器」+「トギス=伽す、あるいは磨ぎ澄ます」でありますから。
鳴きつる方は「快楽に鳴き乱れる」に通じますです。

性に未熟なお女性に、汗まみれになって快楽の悦びをおしえ、やっと明け方に、お女性は、
ひと声上げたのでございます。
「ああっ~!」
男の男根もテッペンカケタカでありますです。
妙になれなれしくなったお女性から離れ、汗をぬぐって仰向けになると、明け方の空に月が白くかかっているのであります。
「やれやれ、また、大変なことを教えてしまったようだぞ」
満足しながらも、これからのお相手を考えて、男は深くため息するのでありました。

よかった、よかった。エロ訳になりましたです。