2012
10.10

ちと疲労がたまっておりましたので寿司をくいに神田へ。

お手伝いのお女性は中国人娘でありました。

となりのジイさんが少しのお酒に酔っ払い、日中間の悪化で、日本経済が危ういという、ニュースのネタを暗誦しはじめたのでありました。

すると、あちらでも、こちらでも朝鮮や台湾の話題となり、経済、経済と語る論客で店は賑わったのでございます。

寿司屋のオヤジはだまって寿司を握っておりました。
中国娘も、知らんふりして天ぷらなどを配るのでありました。

私メが語りはじめると極論になりますから、こちらもまた熱燗を傾けるのみ。

お金目的の付き合いだったわけでありますよね。
好きでもない、いや心の中で激しく軽蔑し、彼らと同じような顔つきの日本人を、日本人は嫌っていたのであります。
ただ、嫌いな相手でも、お金は欲しい。

結局はそういうことなのであります。

経済=お金。

誰ひとり、「愛」を論じるお方はなく、経済経済、お金、お金と繰り返しているのでございます。

「わたしのこと好きだったことある?」
そういう遠い声が聞こえてまいりました。

「カラダだけだったんでしょう?」

つきあえば、そういうことが分からなくなるのであります。
好きとか嫌いとか、分からなくなるのであります。

「メールみれば分かる。Hなことばっかりだもの」

たしかに一緒に暮らすとか、そういう気持ちはないのでありました。
コトがすむと、仕事を口実に、茶も飲まずに、背を向けて、すたすたと帰るのでありました。

「だから、そういう人とは、金輪際、付き合えないのよ」

もとより、私メは中国や南北朝鮮や台湾のお方と、仲良くしたいという気持ちはございません。
東洋占いをしてはいますが、いやなモノはイヤであります。
経緯などは、雇用の悪化しているイタリアやスペインと手を結べばいいと思っているのでございます。

だから、寿司屋で繰り広げられる会話に入る資格はございませんです。

が、関係を改善したいならば、お金ではないものを重視する必要があるのでありましょう。

「もう嫉妬すら感じないのよ、あなたに対して」

中国娘は窓の外の、夜の神田の賑わい眺めているのでありました。