2013
04.11
04.11
仕事中に、ふと誰かの声がしたような気がいたします。
幻聴にちがいないのですが、もしかすると、どこかで情事を楽しんでいる男女がいるのかもしれませぬ。
仕事を続けなければ、ならないのですが、幻聴を耳にすると、たちまち集中力が切れるのであります。
どこかにブラリと出かけたくなりますです。
電車でもいいから、乗ってみくなるのであります。
これは、どなたにでも身に覚えのあることでありましょう。
ここではないどこかに、誰かが待っているような錯覚であります。
どこにも行けないとすれば、酒を飲むしか道はないようであります。
さきほど東京は雨が降り、それが晴れて、涼しい風が事務所に吹き込んでおりますです。
気づいたら、以前に旅行した画像を見ておりました。
船に乗り、列車を乗り継いで、その車窓から、ぜったいに立ち寄ることのない町があったことを思い出すのも悪くはありませぬ。
元気だと思っていても、どこか疲れている場合がありますです。
知らない環境に身を置くことで、「じつは傷ついていたんだな」と、イラだっていた原因がほどけるように分かることがございますです。
春は焦りのシーズン。
前進、前進、と追いかけられる季節でありますが、あえて立ち止まって、異邦人を気取ってみてもようございますですよ。