2013
07.29
07.29
郷里の実家に単行本のゲラが送られてきましたので、老眼鏡をかけつつチェックしているのであります。
奇門遁甲の本なのですが、この暦と遁甲盤がイノチなのでありますから、手抜きは許されないのであります。
しかし、大変な作業。
元の原稿が間違っている箇所も見つかり、なかなか進まないのであります。
おととい中学の頃の奴らと飲みましたが、そのときのエピソードが頭に忍びこんだりいたします。
当時、私メの友達とつきあっていたお女性がいたのでした。
友達は言ったものです。「オレの部屋のベッドに仰向けに寝そべってよぅ、オレを見で、胸をそらすんだけど、とういう意味だべナ」
その光景を空想し、思春期の私メはなんど悶々としたことか。
その友達に勝とうとして、私メは他のたくさんの女子にアプローチしたものでありますです。
ところが、そのお女性が言うには、
「付き合ったこなんてないよ。だいいち家も知らないし」
どちらかが嘘をついているわけであります。
が、簡単に、そのお女性の言葉を信じてしまうのは、私メがまだ男だからでありましょうか。
「んだが、んだが、やっぱりが、んだべど思ったでゃ」
と、おもわずニコニコしてしまうでありました。
どちらかが嘘をついている。
一種のパラドックスは、占いに通じているようなところがございます。
友達の言葉のタメに、私メの欲情の人生が幕を開けたとイイわけでして、その言葉が嘘だとすれば、私メは虚言に操られていたわけでございますです。
おっと、妄想に耽り、数ページのチェックを飛ばしておりました。
このように、ゲラチェックは油断すると、意識が彷徨ってしまうのでございますです。