2013
12.25

どうして私メはここで食事をしているのだろう…と考えているのでありました。

予定では部屋に閉じこもり仕事をしているはずなのでありました。ちょっとしたことから六本木のカナダ大使館の地下にあるレストランにいるのでありました。

この数十分前のことでございます。
タクシーで大使館前に乗り付け、料金を支払い舗道に出たところ、あるお女性とばったり遭遇。
「あっ」
「ああっ!」
てな具合に指をさし合ったのでありました。

数分、いや数秒違っていれば、そういうことは起きなかったのであります。
世の中は不幸に溢れているのでございます。

わずかな一瞬で事故に遭い、「ああ一秒でもズレていれば!」と時間を逆戻しできないものかとうろたえたり、あるいは出会いたくない人と鉢合わせになることは、しょっちゅうなのであります。

ところが、
「惜しい…仕事さえなければ」
これが口からこぼれた言葉でございました。
相手のお女性は「良い事がありそう!」と言っていましたから、双方の意識にはかなり隔たりがあるわけですが、こういう偶然はめったにあることではありませぬ。

いぜん、東西線の車内でイタリアで知り合ったお女性と再会したことはありますですが、彼女は70才近いお方でしたから「惜しい」という意識には程遠いものでした。

タクシーに乗っている時にも、いやに赤信号が多く、運転手は大使館前に止めるために遠回りをして、私メを焦らしました。

が、その結果の偶然であります。

私メは食事の間中、時計を気にせざるを得ないのでありました。
「お時間大丈夫ですか?」
と、ぶしつけに腕時計に視線を落とす私メに、打ち合わせのお方も心配してくれましたが、そういうことではないのであります。

「宝くじを買わねば!」
これが心にあったのでありました。
こういう偶然に遭遇した際は、ツキ運が巡っているに違いない。時間が経過すればツキ運は薄まってしまうのてはないか。かような理由で、気もそぞろだったのでございます。

もし、出がけにウンコをしなかったなら、もし品川で東海道線をおりなかったなら、もし、もし、もし。

さぁ、お女性さん、あなたの正体のヒントを申し上げてよろしいでしょうか。
あなたがこのブログを見る確率は150%だからであります。