2014
02.22

友達がいないと書くと、私メを友達だと思っているお方に申し訳ないのですが…いやいや、そういうお方もおりますまい。

が、青春時代には私メにも友達らしき男がございまして、ソヤツは西根の在からモリオカに下宿しておりました。

画像のボロボロな建物の二階に住んでいたのでありました。
青色の外壁のタイルも剥がれ落ち、無残な状態でございます。
かつては八百屋を営んでいた建物でございます。

「ノルちゃーん、お友だずだよぉん」
と、とっくにこの世の人ではなくなっているだろうオバはんが、二階の友人にむかって呼ぶのでございます。

それが朝であれば、
「学校をさぼって十和田湖にいがねが?」
などとなり、すぐさま意見が一致してオートバイを飛ばしたものでありました。
昼であれば「パチンコしにいぐべ」となり、夜ならば「サントリー天国だな」となるのでありました。銀映座というオオクラ映画鑑賞を選ぶこともございました。

いまは、クルマの運転席から廃墟を眺めるばかりでございます。
物置となっていた三階に忍び込み、窓を細目にあけて向かいの建物のお女性の部屋を覗いたものだったと。

かような思い出はどなたにもあることでございましょう。
想い出が眩しければ、そのまばゆさに復讐されたかのように以後の生活は白夜につつまれるわけでございます。

友達という二文字を、私メは避けているようでございます。

四柱推命において、比肩劫財は「仲間とか友達、同僚」など自分と同等の者を意味しますです。
ことに命式の天干に劫財を持つお方は、ギャンブルに負けるといわれ、命式に劫財がなくても友達とは身を亡ぼす存在と拡大解釈し、そういう意味からも友達関係を、心のどこかで避け続けているようにも感じられるのでありました。

占いを、人生のマニュアルとして、それに従う習性が、骨の奥までしみついているのかもしれませぬ。