2014
03.06
03.06
あるお女性の誕生日を祝おうと思ったのでありました。
むろん一人でこっそりと。
ですから「おめでとう」などとメールを送ったりはいたしませぬ。
たまに、そういう気持ちになることもあるのでございます。
と書くと、忘れられないのかとか、男は過去を振り返るものだと言われそうですが、否定は致しませぬが、しかし素直に肯定することもできませぬ。
どちらかといえば墓参りのようなノリでございましょうか。
冷凍庫から古いニシンを取り出して、レクイエムというわけでございますです。
ニシンは鰊。
塩焼きは関西ではなじみの薄い食べ方でありましょう。
もっぱら鰊はニシンそばの、あの黒く煮詰めたニシン。
鰊は二身とも書き、身を二つに割ったものであるからなそうであります。そんなこと言ってたら、鯵だってサンマだって開いて干したヤツはみな二身となりますです。
が、ここで鎮魂したいのは二身というワードであります。
人妻の恋でありますから二身、そして二心。
その恋にどうしても応じられなかった私メからの鎮魂歌でございますです。
どうぞ、安らかに…。
と手を合わせ、口にしたニシンのほろりとしたうま味のなつかしいことか。なんとなく開運につながりそうな昨夜の私メの姿勢でありました。