2014
04.10

そろそろ引退を…そして隠居を…そして占い放浪の旅に…と思っていたのでありました。

けれど、仕事が舞込んで、枯れた老木から樹液を絞り取るようにして原稿などを作成しておりますです。

まずは7月に出る本の原稿を、自分にノルマをかけて作成しているのでありますが、10年前、いや5年前、いや2年前に比べても体力が失われているわけでして、日々のノルマがずっしりとした重圧で、私メを苦しめるのてあります。

しかし、本当の苦しみかというと、あながち、そうだと肯定できないところに、この仕事の麻薬性が潜んでいるようであります。

楽しく苦しいのであります。

しかも、このたびの本は、私メにとっては新鮮な分野。
老木を絞り取るようにと申しましたが、じつは牝牛のお乳を搾るように、いくらでもお汁というかソースというか、ネタが出てくるのでありますです。
「あれもある、これもある」
と溢れるように次から次へとアイディアが湧き出すのであります。

そのために、最初に立てた進行表の数倍のデータになりそうなのであります。

お女性からの色っぽいお電話もお誘いにも応じることなく、一人での楽しみに耽っているのでありました。

問題は、やはり締切にすべての原稿が完成できるかどうか。
ここに帰るのでありました。

軽快に進めるのは良いけれど、6月13日が締切だぞ、と自分に言い聞かすのでございました。

この仕事が終われば、そこに完全なる老人が完成していることでございましょう。