2014
09.07

実家の部屋で仰臥したまま青空を眺めているのであります。

強い日差しのようでございますが、乾いた風が涼しく流れてまいります。

昨夜は朝まで還暦の会。
老いの分布はそれぞれでございますが、「若い」という言葉が似合うお方はだれもおりませなんだ。

短い未来を暗黙に確認するに値する集まりなのでありました。

ただ卒業生の半分近くが集ったことは、半分はしやわせな人生と言うか、まずまずな生き方をしてきたということなのでありましょう。

残る半分は、ではふしやわせなのか。

そうとばかりとは決められませぬが、まだ過去のイヤな想い出の呪縛から逃れられていない方々かもしれないというのは当たらずとも遠からずでございます。

「いやだいやだ、学生時代のことは思い出したくもない」
と吐き捨てて、耳をふさいでしまうお方もおりますでしょう。
そういう方々が増えていく一方の時代とも申せます。

そういう時代は悪いと断定することもできませぬ。
善悪ではなく、好き好きなのであります。

集うことが好きなお方は集えば良いし、そうでない方は集わなければ良いのでありまして、けれど、その選択の自由さを獲得するためには、過去の呪縛から卒業しなければなりませぬ。

中学時代に、私メを否定し続けていた女子がおりました。すっかり老けて、男日照りの人相になった、その女子が自分の娘を伴って参加しておりました。

20代の娘でありましたが、私メに妙になついて、気づくといつも近くにおりまして、それはちょっとした優越感なのでございました。
「次回も来ますから!」
と彼女は振り向きつつ、老いた女子と去っていったのでございます。

秋風の部屋で、股間に力が脈打つのを感じるのでございました。