2014
09.17

春のはじめに花を咲かせていた梅の木は、すっかり老いさらばえた葉を残したまま秋風に揺れもせず渋い姿をとどめておりますです。

樹木は命を根に戻し、だから葉も枝も枯れるのでございます。
枝を落しても、夏のように樹液が垂れもしないのは、そのためなのであります。

では何の役にもたたないかと申しますと、けっしてそうではなく暖をとるための焚き木となるのであります。

しかし、今の時代は薪も焚き木などというものは無用の存在。
電気やガスがその代わりをするわけでして、むかしのように枯れ枝を集めて冬に備えるという風習はすっかり絶えてしまいました。

私メも小学生の頃には、家族全員で郊外の黒石野の森の中で、枯れ枝や杉の葉を炭スゴに10俵ほど集め、ストーブの焚き木としたものでありました。
焚き木とは、薪に火をつけるための小枝のことでございます。

何を語ろうとしているのかと申しますと、四柱推命のことなんであります。

どのような命式であっても、そこに救いがあり、たとえ枯れ木でも重要な役目を負ってこの世に誕生しているのだと言いたかったのでございます。

が、電機やガスが暖房の主流となってしまっては、役に立つはずの命式も、現代では無用となるのかもしれませぬ。

まてまて、電力に依存した世の中は、電力にトラブルが起きた時に困った事態が発生することは、古代のエジプト文明が、そのよりどころとした大河の流れが変わった途端に滅んだ歴史と照合すれば一目瞭然でございます。

「わたしは、これからどうしたらいいでしょう…」
と、挫折したお方を前にして、しばし答えに窮し、そのお方のリストカットの痕に目を落すことがございます。

けれど思えば、だれしもが「これからどうしたら…」と思い悩むのでございますです。

秋が帰ってまいりました。
占いの季節でございますです。