2015
02.15

頂き物の鱈を鍋にして味わっていますと携帯がなります。

私メはいまだにガラケイと貶められている携帯を愛用しておりますんです。スマホを利用するほど忙しくはございませんから。

で、携帯に出ますと、
「おかげさまで…」
とご夫人のお声。明るい声色から「受かりましたか!」とこちらまで声が弾むのであります。

この季節、神経質になるのが受験生の合否。
断易でも難解なのが受験なのであります。
お頭脳の程度や試験の神様が微笑んでいるかどうかだけではなく、目指した学校から受け入れられているかなどの点に目を光らせつつ判断しなくてはなりません。
合格すると判断できても、それが第一志望の学校に合格できるかは別の話であります。

合格間違いなしというお子さんをお持ちのお方は占いには来ません。合格ラインすれすれの子供のお母さんという場合がほとんど。
出る卦も、やはり合格が微妙ということになるのであります。

私メは、念のために三回ほど卦を出すのでありますが、面白いことに、どの卦も似たような結果を告げるのであります。

「こうなったら奇門遁甲の獄神得奇を使うしかありませんな」
と最後の手段に打って出ることも多いのであります。

占いに来るということは合否の結果を知りたいのではなく、子供をどーしても合格させたいという一点にあるからであります。

さいわい、いまのところ合格の連絡が連続しているから胸を撫で下ろしておりますが、
「ダメでした……」
の電話があった時の対処も考えておかねばなりませぬ。

合否と同じように難しいのが恋愛占でしょうか。
基礎的には、六合卦は吉、六冲卦は凶だということになつてはおりますが、そのような単純な決め方ばかりではいけませぬ。

では財運占は簡単かといえば、そうとも言えませぬ。財運は多岐にわたっているからであります。
儲かるかどうかだけではなく、誰が足を引っ張っているか、取引は誰とするべきかとか色々と範囲が広いのであります。
とくに株式投資は曲者であります。
最初は的確に当たり、トントン拍子に儲かりますが、ある時からまったく当たらなくなるという特徴を秘めております。断易で当たるなら、苦労はしないだろうという問題ではなく、ギャンブルに断易を使用する時は、ある一定期間の休みが必要なようであります。競馬で毎レース断易を使うのではなく、ここぞという時に断易を使用することがポイントで、これこそがギャンブル占いの奥義と申せましょうか。

などなど語り過ぎましたが、ふむふむ、前回お話しした断易本の自主制作は、この調子だと上手くいきそうでございます。
それこそ狂気の名著に化けるかもでありますよ。

瞬く間にタラチリは食べ終えていたのでございました。