2016
02.23

陰鬱な郷里の空。
なんと心落ち着くことでありましょうか。

ちと、アタフタしすぎた日々でありましたから、私メの心に沁みるナゴミの曇天であります。

仕事も持ってきませんでしたので、今後の方向性をぼんやりと考えるにも適しておるのでございます。

4月から開講する講座も、いままでのものを踏襲しつつ、坐りなおして新たしいモノをすこし取り込まねば、自分としては退屈。
かといって、いままでの受講生の気持ちにも配慮しなくてはなりませぬ。

郷里はまだ肌寒いながら、むずむずさせる温もりも混じってございます。早春=回春ということなのでありましょうか。

湖の氷の冷たさを風が運んでまいります。

分厚い外套に身をくるんだお女性…50歳過ぎあたりでありましょうか。
すれ違い、振り向くと、お女性も振り向いて、かるく会釈をしております。

モリオカは、見知らぬ者同士、こうする習性がございます。

けれど、「どこかで見たぞ」と記憶のページをめくるのでありました。

みんな時間のなかで生まれ、成長し、そして老いていくのでありましょう。愛らしきものを囁いた者同志も、いつしか時代の片隅の存在になっておるのであります。
「時間は、あんまりないよーだ」
と、仕事と濁情の両立がいつまでつづくのかを感じるのでございました。
「ボヤボヤしていられない」と。