2016
10.29

オシッコがしたくて立ち寄った産直の脇に、「えっ、乳神?」
これは小便より先に見学しなくてはなりませぬ。

よくある母乳伝説なのでありまして、赤ん坊が、死んだ母親の乳房に吸いついていたという物語が立て札に由来が記されておりましたが、そんなつまらないことはド~でも良いのであります。

ただ一つ、興味を惹かれた逸話として、この地で、或る時に、不義密通として火刑に処せられた時、乳房から乳が溢れて、火を消したということであります。代官にカラダを提供したという意味なのでありましょうか。

その乳が洪水となって、その村を全滅させたというのなら、より面白うございます。
乳房は赤ん坊にとっても、男どもにとっても泉のような存在。

遅刻したお女性にイラついていた男が、乳房を目にしたとたんに上機嫌になるなど、それほどの平和の象徴かもしれませんです。

不義密通の刑罰としては、斬首が主でして、火刑というのも不思議でございます。おそらく私刑でございましょう。
この一帯は森林でありますから、山火事があり、それと乳神がリンクしたのかもしれませぬ。

何はともあれ、拝んでおいて損はなさそーなのでありました。

どこかで似たよーな話を目にしたことがあったよーな。

ある島に渡った時、そこは赤面するほどの男根の石がおびただしく祀られ、はやり火事の際に男根から水が吹きだして鎮火したという逸話が、頭を蘇りましたです。

岩手県の、この場所は遊女らがいた川目などからは遠く離れていますから、色っぽいお話ではありますまい。
しかし、どこにいても、愛欲や濁情から、人は逃げられない定めでして、様々なトラブルも、その愛欲が発端になっているのでございましょう。