2017
01.29

このところ帰省しても、夜の街に繰り出すことはなくなっておりました。

最後の友人が亡くなったからとは思いませぬが、その男が死んだ8月から、ピタリと足が止まってしまっております。

申し訳ないと思うのであります。
モリオカにお金を落さないことを、であります。

そーいう気持ちで眺めるせいか、真昼の町も、ご覧の通り、人影がまばらでございます。

古地図を片手に、銓なきことに拘ってばかりもいられませぬ。へへぇ、大通り一体は、北上川を引きこんでお堀の中だったのかと懐かしんでも、それがどーしたというのでありましょうか。

以前、飲み屋をやっていて、いまはラーメン屋をしている店があったと思い出し、顔をのぞかせたら「人でなし!」だって、老ママに。
「あんや冗談だーん」とホローされても、「正体を見破られていたのか…」と眩暈がいたしましたです。

バスのターミナルはぶっ毀され、見知らぬ通りが完成していても、やはり閑散としております。つい旅人さんの視線で眺めている自分に気づいたりするのでありました。

「寂れてますね」とは言えませんですが、言ってしまいます。
「郷里を捨てた、あなたにね、そったなことそわれてぐねのす」と言い返されることを覚悟して。

実家のお化けにはスミマセンですが、やはり実家を立て替えて、モリオカでの生活を月に10日はもたないといけないのかも…なんて実現不可能なことを夢想するのでございました。