2017
02.17
02.17
春の足音が聞こえております。
はたして秋はあったか。冬はあったのか。
夏が終わり、なんとなく季節に騙されているような気がいたします。
ここは茅ケ崎。
眠気をこらえて車を走らせましたです。
春っぽい服がなかったものですから。
が、よさそーな衣類は見当たらず、いたずらに車を埃だらけにさせてしまったのでありました。
ときおり晴れた空から、小粒の雨が風に運ばれ、そのままでいいのに、ワイパーが作動するものですからフロントが泥となって濁るのでありました。
ガラスは透明であって役目を果たすのであります。濁ってしまえば、四柱推命でいう濁水あるいは汚玉と同様でございますです。
それにしても病的な睡魔。
向こうに交番が見えますが、車を停車させ、目を閉じるのでございました。
知り尽くした場所なので、ナビなど見なくてもイイのでありますが、ふと、自分はなんと遠い場所に来ているのだろうと思ったりいたします。
まさか18歳の当時は、60歳を越えて、茅ケ崎に住むことなど予想だにしておりませんでした。
それはどなたも同様でありましょう。
なんとなく、そーなったに過ぎない現在だから、当然のものとして受け入れておるだけでございます。
となると、晩年ではございますが、10年先の自分は…いや、5年先…いや、3か月先の自分はどうなっているのか。いやいや3か月先くらいなら想像がつきます。
幸せは、予想できる妄想の期間をいうのかもしれませぬ。
1か月先の自分しか考えられないよりは、1年先の自分を考えられるほうが幸せなのだと。けれど、その1か月先も1年先も、すべては単なる推測でしかないのでございます。
交番の若造が出てくる前に、眠い目をこすって、PからDにギアを入れたのでございます。